＿ ページ45
『グークーっ』
道の向こうに歩くテヒョンとグクを見つけて手を振る
「ままっ！ぱぱっ！」
振り向いたグクが勢いよく走ってきて
その体を抱きしめるとぴょんぴょん飛び跳ねる
「ぐくのことおむかえにきたの？！」
『そうだよ』
「えーっうれしー！」
「楽しかったか？」
「うん！ててくんとねぇ、みじゅでっぽうした！」
「みじゅでっぽう」
飛び跳ねるグクを肩車して歩きだしたユンギの背中を見ながらテヒョンの隣を歩く
「送って行くから良かったのに」
『迎えに行きたかったの。ありがとう』
「んーん。俺もグクとみじゅでっぽう楽しかった！」
『銭湯でやったの？
いい歳して怒られるようなことやめてよ』
いつもみたいにいひひっと笑う顔と目が合う
『な、なに』
「いつもの姉ちゃんだ」
ふふ、と微笑むと少し前を歩くユンギの背中を見つめた
「ユンギヒョンすごいなぁ。
あんな顔してた姉ちゃんをすーぐ元に戻しちゃった」
『テヒョン、』
やっぱり、気がついてたんだ。
言葉を探しているとテヒョンが笑う
「姉ちゃんが元気ないと、俺も元気なくなっちゃうんだから。
なんでかわかる？」
分かるよ、テヒョン。
「姉ちゃんが大好きだからだよ」
大好きだから、大切だから。
愛してるから、そう思うんだよね。
『うん。ありがとう、テヒョン』
「グクも心配してたよ」
『グクが？』
「うん。ママが元気ないから花持って帰るんだって
綺麗な花探してた」
ジョングク。
少し泣きそうになりながらその背中を見ると
可愛い笑顔が私を振り返る
「まぁまー はやくおいでー」
『グク、』
「ぐくねぇ、ままにおはなとった！ちょっとまってね」
胸ポケットに手を突っ込んで
少ししわしわになった小さな花がふたつ
「はい！」
『わぁ、ありがとう。可愛いお花だね』
「かわいい！ままみたいだねぇ」
『グクおいで』
ユンギの肩から私に飛びつくグクを
ぎゅーっと抱っこする
『グクだいすき』
「ぐくもすきぃ」
『ちゅーしちゃお』
「きゃーっ」
きゃっきゃと笑うグクの頭をユンギが撫でる
「グク、バナナウユ飲んで帰るか」
「ばななうゆ？！のむ！」
「バナナウユ？！飲む！」
「お前は家逆だろ。帰んねぇのかよ」
「ヒョンがウユ買ってくれたら帰る！」
賑やかな声が道に響いて
この時間が愛おしいと思った。
笑えるのは、ひとりじゃないから。
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k.n(プロフ) - 久しぶりに読ませていただき、本当に一つ一つの言葉選びからストーリー。内容覚えているのに泣きました🥲色々な方が作品を削除されますが、ぜひこの作品は残していただけたら嬉しいです。 (2023年2月18日 22時) (
レス) id: 1a3cfb96cd (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - また読みにきてしましました…何回読んでもきゅんきゅんしてほっこりしてもうほんとに幸せです……こんな素敵なお話を書いてくださりありがとうございます…🥹 (2022年10月27日 9時) (レス) @page48 id: efd49a0979 (このIDを非表示/違反報告)
M.M(プロフ) - もう何度も読ませていただいてますが、久しぶりに見て号泣してしまいました(笑)映画化して欲しいくらい素敵なお話です！ (2022年2月19日 1時) (レス) id: ddaf8faeea (このIDを非表示/違反報告)
ell1910(プロフ) - もう、泣き過ぎて明日仕事行けません(T_T)！どーやったらこんな素敵な話が書けるんですか！ヤバいです！ (2022年2月9日 0時) (レス) @page33 id: 7b303fc88a (このIDを非表示/違反報告)
AIRI(プロフ) - 普通に何回も涙が伝いました… (2022年1月10日 7時) (レス) @page48 id: cf5a6128eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じあ
| 作成日時：2018年5月31日 19時
