親子はじめました【番外編2】

＿ ページ15

『グク、おやつ食べる？』

「おやつ？！たべるっ」


それでもおやつをチラつかせれば元気になる
へっへっへ、チョロいなジョングク


『今日はビスコです。はいどうぞ』

「びしゅこすき！ぜぇんぶください！」

『ぜぇんぶはだめです。１パックずつね』

「はぁい」


びしゅこを握りしめてテレビの前に座るグクに
ヨンタンが飛び付いていく


「ワンっ！」

「…なに」

「ワンワンっ」

「だめ！ぐくのだよ！」


どうやらグクのビスコが欲しいらしい
グクの手を追いかけてぴょこぴょこしている


「っ、あっちいってぇ！」


またもや泣きそうな声を上げるから慌てて立ち上がる。
確かテヒョンが置いていった鞄の中におやつがあったはず


『ヨンタン、おいで』


鞄から出した袋を見て
走ってきたタナがちょこんとお座りする


『タナのおやつはこっちだよ』

「ワンっ」

『お座りできたの？偉いね、どうぞ』


ちゃんとどうぞって言ってから食べる姿が可愛くてつい頰が緩む


『ふふ、可愛い』


なんか、テヒョンに似てる。
ふりふりしてるしっぽを見ながらそんなことを思っていると
横から感じる熱い視線


『え、なに』

「……」


ソファーの影からこちらを見つめているまんまるおめめ


『…グクどうしたの？』

「……」


ジッとこっちを見たまま
無言でもぐ、とビスコを食べる


『あら？立ったままお菓子食べていいんだっけ？』

「……」


ちょっと気まずそうな顔して静かにその場に座ると
またもぐもぐビスコを食べ始める

なんなの…

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