ショットガンラヴァーズ 2

＿29発目 ページ43

「馬鹿野郎」

『いたっ！』


ゴンッと音を立てた頭を押さえる
最低！いま本気でやったな！？


「大体お前は危機感が足りなすぎるって
何百回言えばわかんだ？あ？」

『無事に帰ってきたのに！ゲンコツはひどい！
わたし拐われたんだよ？！』

「全然反省してねぇだろお前」


ゲンコツされる前までは反省してた！


『ユンギの馬鹿！じじい！はげろ！』

「てめぇもう一回頭出せ」

『やだ！ジンくんー』


ソファーに座るジンくんに泣きつくと
頭を撫でながら眉を下げる


「もうA、いつまでもお転婆じゃ困るよ。
ちゃんとオッパ達の言う事聞かないからこうなるでしょ」

『…はい』

「今回は何もなかったから良かったけど。
みんな心配したんだよ」

『心配かけてごめんなさい』


お兄様のおっしゃる通りです。
ジンくんの拐われた時の鉄則が役に立ったよ
なんかあんまり覚えてなくてふわっとしてたけど。


「A、」

『ん？』


呼ばれた声に振り返るとユンギが私を見ていた


「ジミンはどうした」


ジミン、


『……わかんない』

「そうか。知らないならいい」


私の顔を見てか、
ユンギもジンくんもそれ以上はなにも聞かなかった


「A、今日はオッパと寝る？」

『…ううん、大丈夫』

「そう。来たくなったらおいで」

『うん』


やっぱり兄達にはなんでもお見通しで
そして、優しかった。

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