ショットガンラヴァーズ 2

＿25発目＿JM ページ33

ジミン、

誰かがそう呼んだ気がして顔をあげた


「どうしたの？」


隣を歩くテヒョンが不思議そうに首を傾げる


『…いや、なにもない』

「今日Aちゃんのストーカーは？」

『言い方』

「だってストーカーじゃん。
俺といたらすーぐ出てくるの面白い」

『…お前わざとA呼び出してたわけ？』

「違うよー。Aちゃんと俺は仲良しなの」

『ふぅん』

「すーぐ拗ねる。やきもちやきなんだから」

『からかうな。俺もう行くから』

「おう、それ食べないならちょうだい」


食べかけのアイスをテヒョンに差し出す
歩き出そうと前を向いて
遠くのほうに止まったワゴンが目に留まった


「んーどうした？
わぁ怪しいワゴン車だねぇ…え」

『…へ、リン？』


ヘリン。

そのワゴン車に乗り込む姿
間違いない。あれはヘリンだ

公園から続けて出てきた誰かが
抱き上げた人をワゴンの後ろに乗せるのが見えて
走り出そうとした足が思わず止まる

抱えられたその人に見覚えがあった
あの見覚えのある靴、見覚えのある横顔

…嘘だろ、まさか


「おいっ、あれって！」

『Aっ！』


ワゴンが走り出して
止まっていた足がようやく動く


「ジミナっ！」

『なんだよ！離せっ！』


掴まれた腕を必死に振り払う
はやく追わなきゃ、


「この距離じゃ追いつかない。
俺が追うから、ジミナはAちゃんの事務所に行って。」


そう言って走り出したテヒョン

その言葉にハッとして反対方向へ駆け出した

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