ショットガンラヴァーズ 2

＿ ページ31

「…絶対に1人で危険なマネはするな。
それが約束出来るんなら協力してやる」

『分かってるよ。約束する』


言い切った私に呆れた顔したハニが
ため息を吐いてパソコンを開いた


「そいつの情報は」

『人目につくような所は避けると思うから
人が集まるところ以外を探してほしい。
顔見られないようにしてる。
帽子深く被ってマスクまではしてない』

「おいまさかそんだけ？
手配書回すんだからもっとまともな特徴言えよ」

『わたしに、そっくりな顔を探して』

「は？」

『この事務所の子達なら絶対すぐわかる。
私に似てるの、その人』

「…わかった。ちょっと待ってろ」


またロクでもない事に手ぇだしてんな？
と、小言を言われると思って構えたけど
珍しく真剣に協力してくれてる。
普段はムカつくけど、やっぱり大事な存在だなと思う。
友達とも親友とも違う。家族みたいな不思議な存在。

それが分かるから、私はあの人を見つけなきゃ。



30分程経ってハニの携帯が鳴る


「見つかったぞ」

『さすがだね』


早い。ほんとに優秀。
教育体制見直せとか思ってごめんねスンチョル
みんなの給料上げてあげて。


「今スニョンがつけてる。
お前とうりふたつだって。
あいつが言うから間違いなさそう」


スマホを確認すると
スニョンから位置情報のカトクが届いている


『ありがとねジョンハン』

「お礼は焼肉でいい」

『はいはい』

「A」


事務所を出ようと背を向けて
呼び止められた声に振り返る


「約束忘れるなよ」

『わかってるよ。行ってくる』


みんな心配性だな、と笑えたけど本当に有り難い。
みんなに愛されて今の私がある。
だから絶対ヘマなんて出来ないんだよ。

どんな事をしてでも
ちゃんと、家に帰ること。
生きて帰れば、他の事はどうでもいい。

父さんが私に言い残したその言葉が
ずっと昔から変わらない私の信念。

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