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『やめて』

「やめない。はやく離れろ」

『ジョングク。銃下ろして』


突き当てられていた銃が下ろされて
不貞腐れたジョングクが顔を出す


「A」

『、え』

「続きはまた今度ね」


ふたたび近づいた顔が耳元でそう囁いて
一瞬耳に唇が触れる


『っ!』


いつもの顔で笑うとさっと背を向けて
路地の向こうへあっという間に姿を消した


「A」

『…なに』

「なにじゃないよ。
あいつパクジミンでしょ なにしてんの。」

『と、特になにも』

「特になにも?
昼間からあんなにくっついて特になにも?ふざけてる?」

『なんで怒ってんの』

「Aが分からずやだから怒ってる。
いつまでたってもフラフラしてるから
あんなのに引っかかるんだよ 男は狼なんだからね」

『……』

「ねえ、顔赤いけど。あいつのこと好きなの」

『す…?』

「駄目です。絶対に駄目です。俺は許しません。」


口をあけて固まった私の腕を引っ掴んで歩きだす


「ほら、帰るよ。
ユンギヒョンにAが昼間から
公衆の面前でイチャついてたって早く報告しなきゃ」

『じ、ジョングク様それはご勘弁を!』

「やだ」

『グクぅ』


しがみついた腕をぶんぶん揺さぶって歩いていると
向こう側から歩いてきた誰かにぶつかって
その人がしりもちをつく


『ごめんなさい!大丈夫ですか?』


キャップを深く被っていて顔は見えない
地面に座り込んだその人が
差し出した手をちらりと見たのが分かった


『あの、お怪我ないですか?よそ見してて、ごめんなさ…い…』


差し出した手を無視して立ち上がって
一瞬だけ見えたその顔に固まる


「もう、なにしてんのA」


何も言わずに去っていくその人の背中を
呆然と見つめる私の腕をグクが引いた

… いまの人 。


「なに?どうかした?」

『…ううん。なんでもない』


研ぎ澄まされた勘が頭の奥で危険信号を鳴らす

ジミンさんがいつか言ったみたいに、
これは偶然なんかじゃない気がした


運命。

動き出したそれは誰を引きあわせる為なのか


ジミンさんとわたし。


それとも…


わたしじゃない、別の誰か

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じあ(プロフ) - れいこさん» ありがとうございます(T ^ T)!このおはなしは登場人物たちのキャラがとても良いので番外編も読んでいただけたら嬉しいです! (2018年5月8日 21時) (レス) id: 5b76b5a436 (このIDを非表示/違反報告)
れいこ(プロフ) - ハードボイルドな今回のお話も引き込まれて一気に読んでしまいました♪じあさんの引き出しの多さにも驚きました。番外編も読ませていただきますね^ ^ (2018年5月5日 19時) (レス) id: 00ada5e99f (このIDを非表示/違反報告)
じあ(プロフ) - へさおちゃんさん» 本当に長々とありがとうございました!やっと完結までたどり着きまして感謝しております( ; ; )まだまだ見所はあると思うのでお付き合い頂けたら嬉しいです(^O^) (2018年2月3日 18時) (レス) id: 5b76b5a436 (このIDを非表示/違反報告)
へさおちゃん(プロフ) - うわーーーーーーーん(;_;)ほんとこのお話大好きでいつもすごく楽しみにしてました(;_;)終わったけどまだ続いて嬉しいです〜!!! (2018年2月3日 9時) (レス) id: 97cbb36833 (このIDを非表示/違反報告)
じあ(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます( ; ; )ゆっくりですが更新がんばります( ; ; ) (2018年1月14日 18時) (レス) id: 5b76b5a436 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:じあ | 作成日時:2017年9月12日 5時

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