【まじっく快斗】「俺の嫁になれっての！」 「断固拒否！！」 バカなあいつと不器用な俺＊２

５５。開いた目先 ページ13

目の前には自分の部屋のドア。




二階には３つの部屋があり、そのうちのひとつから音はなっていた









＿＿ドンッ！





「まさか私の部屋とか……ね。」





聞こえたのは確かにAの部屋からで、汗が一筋、床に落ちる。





(よーし……、３、２、１で突っ込むんだ。
もし窓が空いていたらフライパンで殴ってやる)









心のなかでカウントダウンが始まった。









３……









２…









１！






ドンッ！！






「あのあの、さっきからうるさいんですけど！！
勝手に人の家に…… 」







思わず目を見開く。

窓は開いて風が静かに吹き、その風で白いマントがゆらりと揺れた









その人はにこっと笑い


「……勝手にすみません。
警察に、見つかってしまったものでね。」







月明かりが微かに彼の口元をうつし、白い肌が目立つ姿に口を開けたままのAに首を傾げたその人だが、またにこっと笑い






こつ、こつと靴音を響かせ近づいていく









「いやいや……なんで……」









全身真っ白に包まれた洋服






風になびき美しく踊るマント









なによりその姿があう細いスタイル。









それはまさに。









「怪盗キッド……」









．

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