なにわ男女 。6

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　《 Shunsuke.M Side 》




　Aが珍しく長尾を呼んで、

　皆で心配してると数分で帰ってきて、



　『ちょっと飲み物買いに行くん

　ついてきてもらっただけー』と手には

　ペットボトルのオレンジジュース。



藤原「心配損したわー」

　ってソファーで寝てる丈くんに

　『丈くんのほっぺ、ぷにぷにー』と

　突いて嫌がらせして、めっちゃ笑ってる。



　長尾はというと、真っ直ぐ俺の方に来た。



長尾「Aのこと好きってことバレたで」

　長尾は俺の横の椅子に座りながら、

　さらっと呟いた。



道枝「え？」

長尾「ファンの人にバレたら終わりやな」

　いつになく真面目な長尾の声。



長尾「アイドルはファンの理想の姿で

　輝き続けなアカンから。って

　アイツが言ってた」



　それだけ言ったら、

　長尾はAの方に行って、

　双子みたいに二人で笑ってた。



　Aの言ったとおりかもしらん。

　アイドルのスキャンダルは

　何よりファンを悲しませて、

　ほんとに辛い思いさせて、

　撮られた以上は嘘だと言えなくて、

　ファンに何もできない。



　理不尽だけど、

　この道を選んだ限り、

　仕方ないことだって頭の中では分かってる。



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