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佑「うわ、けっこう人いるなぁ」
「1年で1番大切な大会ですからね、
祐基、大丈夫かな……」
佑「祐基なら大丈夫でしょ！祐基のところ、行くんでしょ？」
「あ、そうだった……LINEきてた」
"始まる前、いつもみたいに気合い入れに来て"
"ステージ裏の入口にいるね！"
「だって。行きましょ」
佑「んー、僕はいいや。」
「え？いいんですか？」
佑「ふふ、祐基もAちゃんとお話したいだろうしね！頑張ってとだけ伝えといて！」
「？、はい」
大きく手を振るわりには、少し寂しそうな佑亮先生の笑顔。
本当は一緒に行きたかったのかな
気を遣わせてしまったような……
────────
祐「あっ、Aっ！こっち！」
ステージ裏の入口は、出演者とその家族や友達が集まっていて、いつもの通りたくさんの人がいた。
「祐基！ごめんね待たせちゃって」
祐「ううん！始まる前にはやっぱりAに会いたかったし！」
「そうだ、佑亮先生と一緒に来たの！頑張って、だって。伝言」
祐「ええ！なんだよ、ここまで来てくれればよかったのに〜まあ頑張るけどね！目指せ全国！」
はい、そう言って差し出されたのは祐基の右手。
祐「頑張れる言葉と元気、ちょーだい」
私も右手を出して、その手を重ねる。
そのまま、小さい頃よくやったように手を繋いで。
「……祐基なら、大丈夫だよ。祐基が頑張ってきたことは、絶対に裏切らないからね。」
祐「……うん、うん！僕頑張るから」
そう言って、祐基は笑顔で背中を向けて走っていった。
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作者名：くまねこ。 | 作成日時：2016年8月8日 22時
