uchimura しおり ページ16
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『きもっ』
『男好き』
私が通ればそんな言葉が浴びせられる。
入学当初はいわゆる人気者で
周りにチヤホヤされて生きてきた。
そんな日々はすぐに過ぎ去った。
いつからか変な噂が学校中に流され
その日から私は触れてはいけない物として
扱われるようになった。
親に迷惑かけるわけにもいかず
この日々を耐えようと私は毎日を過ごしていた。
教室に居場所がなく
いつも図書館でゆっくり本を読んで過ごす。
昨日の読んでいた小説を手にとり
椅子に座ると
『あの、これ落としましたよ』
振り向けば、私のしおりを差し出す男の子が
立っていた。
「あ、ありがとう」
私が触れるのを嫌がるだろうと思い
端を摘んで受け取ると
『ふふっ笑 変わったとり方するんだね』
微笑んでいる彼はまるで漫画から出てきたような
整っている綺麗な顔をしていた。
私の隣に座ると
『あ、それ俺も読んだことある』
私の読んでいる小説を指さしてそう言う。
「…あの、私と話さない方がいいですよ」
私と関われば、汚いと侮辱されてしまうから
そう言うしかない
『なんで？』
不思議そうな顔をする彼
「いや、…あの私の噂とか知らないんですか？、」
『知らない、ていうかそーゆーの信じない
人は関わらないと
どんな人なのかとか分からないからね』
そんなこと言う人は初めてで驚いた。
「そう、ですか…」
『うん。あ、俺、颯太って言います
君の名前は？』
「Aです」
『Aちゃんかぁ…素敵な名前だね』
ニコッと笑う彼
その日から私たちは図書館で一緒に本を読んだり
お話をしたりするようになった。
ある日、私は朝から水をかけられ
ジャージで一日を過ごした。
いつも通り図書館にいくと
颯太「よっ」
手を振る彼が待っていた。
「颯太くん」
彼の隣に座れば
颯太「次体育なの？」
「ちがうよ」
颯太「ジャージ着てるのに？」
彼は不思議そうな顔をしている。
「朝から水かけられちゃって…ダサいよね」
必死に笑みを作る
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Ku(プロフ) - 眉毛の眉毛になりたいさん» 感想とリクエストありがとうございます♪ご期待に添えるようなお話を書けるよう努力致しますので少々お待ちください。お返事遅くなってしまい申し訳ありません。 (2021年4月18日 23時) (
レス) id: 133823bc24 (このIDを非表示/違反報告)
眉毛の眉毛になりたい(プロフ) - コメント失礼致します。今更ながら今日この作品に出会った者です。内村くんの1個目の作品と北川くんの作品がなんかめっちゃ胸の当たりがゴンッって来ました。今更ながらで申し訳ないのですが、内村くんのしおりのお話とトヨリクのお話の続き書いて頂きたいです。 (2021年4月4日 5時) (レス) id: 02da953f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ku | 作成日時：2021年1月13日 20時
