第七話 危機の予感2 ページ9
気持ちゆっくりめで向かっていたと言うのに、遂に到着してしまった。
なんということだ.....。
しかし扉の前でグタグタしている訳にはいかない。
ノックをして声をかける。体の持ち主の口調で(敬語で)
A「失礼します。今大丈夫ですか？」
中から、はい と声が聞こえた為、ガチャりと扉を開けた。
中は医務室。手前は棚。中に色々な本や、医療器具が揃っている。
ベットが奥に置いてあって、その上に仏頂面で座っているそばかすの男が一人、包帯を巻かれていた。
そばかすがある白い肌の彼は、黒髪、黒い瞳の無駄の無い筋肉を晒している男だった。
服はズボンだけと身軽で、何やら不思議な帽子を被っている。
ハットの帽子の上にはニコニコマークと悲しい顔をした青いバッチが、サングラスのようにオレンジ色の帽子の縁を飾っている。
どうやらまだ手当を受けている途中らしい。
窓側にあるベットで、光が差している。眩しいイケメンが見える。(こっちは日陰)
渡してあった塗り薬の傷用の薬がもう空っぽなのが目に入った。
マルコ「A、こっちだよい。こいつが噂の新人。エースだよい。」
エースと呼ばれた男がこっちを向いた。
影になっているところからゆっくりと日の元のベットに向かって1歩踏み出した。
A「初めまして、Aと申します。よろしくお願いしますね。」
ふわりと【深窓の令嬢風笑み】で笑ってみせると、エースの顔が驚きの顔に変わった。
エース「同じ人間...?」
驚きの顔のまま、呟いた言葉にマルコが馬鹿呼ばわりする。
マルコ「そうだよい、こんな美人にいつも迷惑かけてるんだよい、いい加減にしろよな。」
はっとその言葉で戻ったエースはバツが悪そうにぶっきらぼうに言った。
エース「悪いなお嬢さん。俺は生憎こうゆうやつなもんで。迷惑かけてるぜ。」
A(その通り、迷惑よっ、あんぽんたん!本編に関わりたくなんかなかったわっ!!)
と心で返事しながら、
現実ではちゃっかりと、
A「ふふっ、迷惑だなんて。お気になさらず、薬を造るのが仕事ですので。怪我は痛みますか...?」
【優しい聖母風の心配】技で返す。
演技力は抜かりがない。
エース「...!いや、平気だ...。ﾌｲｯ」
そっぽを(窓側)向いてしまった。
どうやら聞かなかった方が良かったのかもしれない。
少しだけ私がしょんぼりするとマルコが
マルコ「耳が赤いよい。バカ。」
と呆れながらも笑った。
その時だった、外から悲鳴が聞こえた
ナース達「きゃー!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やの - え、は、話も面白くてえ、え、絵もう、上手いだと…!? (2022年8月11日 21時) (
レス) @page17 id: 089d078fc5 (このIDを非表示/違反報告)
ミアプラ(プロフ) - リリアさん» ありがとうございます!応援の言葉、励みになります！これからも頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年9月24日 15時) (レス) id: 60e4e41710 (このIDを非表示/違反報告)
リリア(プロフ) - とても読みやすく、文章表現が私好みです！たまに出てくるイラストなどもとても上手ですね！これからも更新頑張ってください！ (2020年9月22日 0時) (レス) id: a1c1a0f2f0 (このIDを非表示/違反報告)
ミアプラ(プロフ) - 宝石星さん» ありがとうございます!参加させていただきました！よろしくお願いします！ (2020年7月14日 16時) (レス) id: 60e4e41710 (このIDを非表示/違反報告)
宝石星(プロフ) - 参加ありがとうございます！一つ一つの描写がとても丁寧で、すごく読みやすいです！更新、頑張ってください！ (2020年7月14日 16時) (レス) id: 7bfcf4fe6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミアプラ | 作成日時：2020年7月9日 15時
