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連れてこられたのは誰でも知ってるレストラン
ここって結構いい値段するんじゃなかったっけ…
そんな私の気持ちを察したのか
大丈夫だから、と言うような顔で私に微笑む。
「ここ美味しくてさ、よくくるんだよね
だからAちゃんと一緒に食べたくて」
変な人だ。
たった一回、ぶつかってその拍子に
コーヒーをかけてしまった相手にここまでするなんて。
しかもその言い方がまるで
ただの知り合いじゃないような言い方をしてくる。
…って、だめだめ、私は仕事をしなくちゃいけない、
一回深く深呼吸をして一緒にお店に入る。
席に着くとジミンさんは私にどんなお肉が好き?
とか、味はなに系が好き?とか聞いてくれた。
その後にジミンさんがおすすめの料理を頼んでくれた。
「Aちゃん、ずっと緊張したような顔してるから、
僕のおすすめ頼んじゃった」
ニコッと笑う顔に私の心はますます緊張する。
早くここから帰りたい、私が勘違いする前に。
そんなことを考えながらの料理の味は全然味がしなかった。
「初めて会った時から何故だか気になるんだ、
だからこれから仲良くして欲しいって思ってるんだけど」
料理の味がしなければ、
今目の前に座ってるジミンさんの言葉も理解できなかった。
「だめ、かな?」
申し訳なさそうに眉を下げて、首を傾げて聞いてくる。
当然ジミンさんの顔は見れない。
『だめじゃない、、です』
暗い髪から覗く揺れるフープピアスを見ながら答えた。
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作者名:なるま | 作成日時:2021年9月1日 17時