あなたの見てる世界 (ページ3)

今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:42,660 hit

＊ページ3

．

「…ほんとにごめん！

火傷とかしてない？大丈夫？」

すごく心配してくれるジミンさんを目の前に

私は正直それどころではなかった。

これからスキャンダルを撮るであろうターゲットに

まんまと接触し、挙句心配までされているんだもの。

きっと冷静な私だったら、自分の心配をしてくださいなんて思うんだろうな。

『だっ、だいじょうぶです！

ほんとに！大丈夫なので！』

カバンからすぐハンカチを取り出し、

コーヒーがかかった部分に拭き取る行動をする。

もちろん服にコーヒーなんだから取れるはずはない。

片耳につけてるハンズフリーイヤホンからは

なにやってんだよ〜と呑気な先輩のあくび混じりの声が聞こえる。

誰だ完璧な案って言ったのは…。

元々はジミンさんと一緒にいたテヒョンさんに

事務所近くにあるコーヒーショップで買ったコーヒーを

ぶつかった時に自分にかけて弁償してくださいと言って連絡先をもらう。

っていう案だったのに、何故かぶつかったのはジミンさん。

若干先輩に苛立ちつつ、急いでその場から離れる。

テヒョンさんと仲良くなってジミンさんの情報を

集めるっていうのが目的だったのに…。