* ページ45
.
テヒョンさんが行ってしまった後
どう話を切り出していいのかわからず
あまり良くない空気のまま無言になってしまった。
『…』
「…」
『…っ、あのね、私、』
「ごめん、」
話そうとした時に
ずっと目線を合わせてくれなかったジミンが
いきなり私の方を向いて謝ってくる。
あぁ、私たちの関係がここで完全に終わるんだ
そう思ってたのに
「連絡、ずっと無視しててごめん、
すぐ話し合うべきだったのに。」
悪いのは私の方なのに、
そんな追い詰めたような顔で謝らないでよ。
そんなに痩せたのだって、全部私のせいなのに。
『私の方こそ、騙すようなことをしてごめんね
あの記事に書かれてたように
私はそう言う仕事をしてたし
ジミンのことを依頼されて近づいたのも本当だよ』
怖い、本当のことを言って嫌われるのが。
でも話をしないとなにも解決しないのは
お互いわかってることだから話さないと。
『でも関わるうちにだんだん好きになってて
付き合えた時は本当に嬉しかった、
だから今までの気持ちに嘘はないよ』
こわばってたジミンの顔がだんだん緩んでくる
はあ〜、と大きなため息をついて
髪をかきあげると、身を乗り出して私の手を取り
自分の額にくっつけた。
「全部嘘だったらどうしようってずっと思ってて。
ちゃんと好きでいてくれたならよかった、」
ふわっと笑う笑顔をみて
ちゃんと話せてよかったとやっと安心する。
「別れたくないな…」
『…』
別れろって、そりゃ言われるよね。
まずアイドルに恋人がいるのが御法度みたいなものだし。
「多分大丈夫ですよ、ヒョン」
いきなり誰かと思って声のした方を振り向けば
テヒョンさんとジョングクさんが立っていた。
「俺聞いたんですけど、
そういう仕事についてる人だから関わるなって言っただけで
その仕事をしなければ黙認するってマネヒョンが」
「さっきちょうどマネヒョンとその話なったから
ついでに聞いてきちゃった」
テヒョンさんが行動力すごいのは知ってたけど
ジョングクさんもすごいなんて、
似たもの同士惹かれ合うっていうのはこういうことなのか、、
「だから、もちろん仕事なんて辞めますよね?」
口調はすごく優しいのに
言葉遣いといい私に向ける目もすごく冷たい
234人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なるま | 作成日時:2021年9月1日 17時