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「誰が仲良くなれって言った?」

『すみません…』





最悪だ、もう全部見られてたんだ、

そりゃそうだよね私たちの仕事はそういう仕事だもん

私が休みなだけで先輩はその間ずっと見張ってたんだ。





「勘弁してくれよ…

撮りたい写真はお前との写真じゃないんだよ」

『はい…』

「ほんとにお前この仕事ついて5年目か?」

『すみません…』






謝って欲しいわけじゃないのはわかってる

きっと先輩は、この仕事をしてる以上

仲良くするにももっと隠し方があるだろって言いたいんだろうけど

完全に私が悪いからただただ謝るしかなかった。





タイミングがいいのか悪いのか

頼んだ料理が運ばれてきてほぼ無言で食べ始める。






「とりあえず社長には内緒にしておく、

この写真も俺が処理しておくから」

『ありがとうございます…』

「手のかかる後輩だな本当に」





他の記者に取られたらどうするんだ、とか

欲しかった写真がお前ばっかりで記事が書けない、とか

普通に叱られてご飯が全然喉を通らなかった。





もしそういうふうな関係になったら

容赦なく記事にするから覚悟しとけよーんなんて

冗談も言ってきたりして、帰る頃には普通に戻った。





会計はもちろん先輩だし

こんな話のために誘ってくれたのに

すごく申し訳ない気持ちになる。

店の入り口を出たところで

先輩は仕事があるから、と会社に戻るみたい。






『すみません、ごちそうさまでした』

「おう、そんなことよりお前本当に気をつけろよ

書きたい記事も書けないし社長にバレたらおしまいだからな」

『はい…もうそんなに言わないでください…』

「なんとかうまくジミンのスキャンダル撮りたいから

どうにかして欲しいのは山々なんだけどな〜、

まあ焦ることじゃないしいいけどさ、じゃあまたな」






ほら、記念のツーショット持っておけよ、なんて言って

隠し撮りしたあの写真の何枚かを私に渡して

ひらひら手を振りながら歩いて帰っていった。

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作者名:なるま | 作成日時:2021年9月1日 17時

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