あなたの見てる世界 (ページ22)

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『さすが〜手際いいですね』

「何言ってんの、Aちゃんの方がテキパキしてるじゃん、笑」

そうかもしれないけど、

次何すればいいんだっけ？って聞かないで

私がやってることの先を読んで準備してるから

すごく手際がいいし、あとは巻くだけになった。

周りが見えている人なんだなって思って

またそこでジミンさんに惹かれてしまう。

私の仕事なんて無かったことにならないかな

してなかったことにならないかな、なんて思いながら

キンパを巻いていく。

「そんなに難しい顔して巻かなくていいのに、笑」

『そんな顔してました、？』

「うん、眉間に皺寄ってたよ」

そういうとジミンさんは笑いながら

自分の眉間を指でトントンと指す

もうその些細な仕草でさえも私はドキドキしてしまう。

もう好きなんだなって、

その後食べたキンパの味の味なんて覚えてない。

食べた後はずっと最近あった話とかのたわいもない話をした。

緊張して話なんてすぐ切れると思ったけど

次から次へと話題が出てきて気づいたら夕方になってた。

「もうこんな時間だね、夜は用事あるんだっけ？」

『あ、職場の人とご飯行かないといけなくて…』

「ふーん、それって男？」

『まあ、一応男の人ですけど、私の教育係というか』

「…そうなんだ、食べ終わったらすぐ帰るんだよ

寄り道とかしちゃダメだからね」

何人座れるんだろってくらい大きいソファに

肩が触れるか触れないかくらいで座ってたのに

そう言った後に身体をこっちに傾けてきて

私の方に頭を置いて腕を絡ませて手を繋いでくる。

私の体温は今、今日イチ高いと思う、

触れたところも触れられてないところも全部熱い。

なんなら汗をかきそうなくらい、そのくらい熱い。

「わかった？」

『…なんでそういうことを私にいうのかわからないです』

俯いてる私の顔を覗き込むように見てくるジミンさんに

目が合わないように目線を逸らすと

両手で頬を包まれて顔を無理やり上げられた。