それでも好き (ページ9)

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あんな夢見たいな日から2週間くらい経った

今だにあれは夢だったんじゃ？なんて思うくらい

現実味がないお客さんだったなぁ、

オーナーからは誰が来たかは言わないようにって言われてるから

もちろん誰にもその話はしてないし

連絡先聞かれたけど断ったなんて話も当然してない

また今日も店のオープン前に着替えをしたり準備をしていると

他の女の子たちの話が聞こえてくる

「今日VIPルーム掃除してたけど使うのかな？」

「どうせどこかの社長とかじゃない？」

「またアイドルきてほしい〜」

どうせお持ち帰り目当てかもしれないのに、

自分のこと安売りして何が楽しいのかわかんない

ふ〜んとしか話を聞いてなかったのに

オーナーが私を探してるって聞いたから

どうしましたか？って聞きにいけば

なにしたの！ってすごい剣幕で言ってきた。

『なにって、』

「また来るんだよ！今日！」

『誰がですか？』

「この前来た、２人組」

そこだけ小声になるってことは

私がこの前指名してもらって、

誰にも口外しない約束をした相手だと察した

「今日も頼むよ」

『え、また私ですか？』

「そうだよ！指名されてんだから！」

また行くよって言ってたのが、

まさかほんとに来るなんて思わなかった。