それでも好き (ページ20)

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オーナーには気にしないでと言われたけど

やっぱり気になるものは気になるし

なにせ周りから固めてきてるみたいで

周りからの目線も気になる

でも店が開けば私の陰口も聞こえなくなって

みんな普通に仕事をしてる

時間が11時を回った頃

入り口の方から女の子のひそひそ話が聞こえてきて

何かと思って見てみれば

すらっと背の高い帽子を深く被ったお客様が

少し慣れない様子で入ってきた

「いらっしゃいませ、何名様でしょうか？」

「1人なんですけど、Aちゃん居ますか」

え？私？

私がいる席の横を通り過ぎながら話をしてる

ちょうど下からのアングルでチラッと見えた顔

まさかね、まさかだとは思うけど…

「ねえ、ジョングクでしょ？」

「なんで今日1人なの？」

他のキャストの話し声で確信する

ほんとに、なんで1人で来るの、

しかも連絡先持ってるんだし

指名するなら私に一言連絡くれてもいいじゃん。

「指名入ってます」

「すみません、楽しい時間ありがとうございます』

ボーイが私のところに来て耳打ちをする

後をついていくとVIPルームで

扉を開けたら帽子を取ってニコニコしたジョングクが座ってる

「普通の席でいいって言ったんだけど…」

いやいや、気にするところそこじゃなくない？