それでも好き (ページ11)

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『ご指名いただきありがとうございます』

私が入ると既に2人は座っていて

私を待っていたかのように視線をこっちに向ける。

「今日も可愛いね、好きなの飲んで」

『…なんのつもりですか』

「また来るねって言ったじゃん」

ジミンさんは普通に接してくるけど

まだ私のことを安い女だと思ってる気がして

なんだかあまり居心地が良くない。

「そういえばAちゃんって歳いくつなの？」

『26歳です、けど、、』

「俺と同い年なんだね、

でも俺よりずっと大人っぽいや」

「へ〜、じゃあAヌナって呼ぶ」

『ヌナって、、』

ヌナなんてあまり呼ばれたことがないから

すごく新鮮な感じがして気分がいい、

あのジョングクにヌナって呼ばれる日が来るなんて。

「だから好きな風に呼んで」

『じゃあ、ジョングギ…』

「うん、なあに、ヌナ」

そっちが呼ばせたくせに

優しい声で話しかけないでよ。

なんて心では思っていても頭ではもう溶けちゃいそうで、

「Aちゃんはジョングギの方が好き？」

ジョングクと話してる間に

顔をひょこっと出して割って入ってくるジミン

構ってよって言ってるみたいで少し可愛い

『どちらかと言えばジョングギの方が好き、です、』

きっとこの言葉が何かのスイッチを押したのかもしれない

「ふ〜ん、」

考えているような、

でもどこか楽しんでいるような笑顔で相槌を打つ、

「きっと俺のことの方が好きになるよ」

その自信はどこから出てくるんだろう。