それでも好き (ページ16)

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きっと悪い人じゃない、

そう思うと人って単純なくらい素直に接することができて

思ったより話が盛り上がってしまった

「でさ〜テヒョンイが〜」

『ふふっ、すごい面白いですそれ』

自然と笑うことができたし、

何よりジミンさん話すのがめちゃめちゃ上手で

カフェに入って最初の時のどうしようなんて気持ちも

モヤモヤする気持ちも無くなっていた。

「Aちゃんってよく笑うよね」

『それはジミンさんの話が面白いからですよ』

こんなに笑ったのはいつぶりなんだろうってくらい、

このまま出勤したくない…ずっと話してたい…

ていうか毎日ジミンさんきて欲しい〜…

「なんでそんな寂しそうな顔するの、笑」

『いや…出勤したくないなぁって』

「はは、すぐ顔に出るタイプだね」

そんなに顔に出てたかな、

時計を見るともう2時間は経ってて

もう冷めてしまった残りのカプチーノを

一気に飲み干す。

「そろそろ出ないと出勤の時間なるよね」

『あ、はいっ、今日はありがとうございました』

「ありがとうはこっちだよ、急にごめんね」

店の前まで送るよって言ってくれて

また私の荷物を持って歩いてくれる、

もちろんカフェの会計もジミンさんがしてくれた。

送ってくれる時も私を歩道側に歩かせてくれて

私が変に気を遣わないようにずっと話してくれた

「もうお店着いちゃったね」

『楽しすぎて時間が…ありがとうございます』

「こちらこそ、またすぐお店行くね

なにも用事ない時もカトクしていい？」

そんなことわざわざ聞くことじゃないのに

ちゃんと聞くジミンさんが可愛くて笑ってしまった

『いいですよ、待ってますね』

「よかった、ちゃんと返してね」

なんだ、ジミンさんも寂しいんじゃん、

じゃあまた近いうちにって

手を振ろうとした時に

「ジミナ！」

すごく聞いたことのある声がジミンさんを呼び止める