最後には (ページ1)

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私には好きな人がいる。とてもかっこよくて、身長が高いモデルみたいな人だ。

「いけいけいけー！ゴールゴール！！」

外から聞こえてくる声。すぐに誰かわかる。私の好きな人だ。小島くんだ。

先生「A！授業に集中しろよ！外が誰かさんのせいでうるさいのは分かるけどな、もうそろそろ2年生やねんから集中できるようにな」

まるで小学生のように扱ってくる先生。

私は160cmもあるのに。

先生が私を注意するのと同時に教室中が笑いに包まれる。
誰かさんって言ってもすぐに分かるだろ、という笑い。

同じクラスじゃない人や先生にもいじられるほどの愛されキャラの好きな人は、見ててこっちが微笑ましくなる。

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ユリ「授業中に注意されてやんの」

『バレずに見てたはずやねんけどな』

早速友達のユリにさっきの出来事をいじられてしまう。

ユリ「誰見てたん？」

『小島くん。さすが陽キャやなー思って』

ユリ「分かるわ笑ほんまさすがやな、あ、A、私好きな人出来てん」

『...誰なん？』

何となく想像はつく。ユリの視線を見ていれば。

ユリ「小島くん、めっちゃかっこよくない？」

『そうなんや、確かにかっこええな笑』

ユリ「前優しくしてもらってん、ほんまかっこよくて死ぬかと思ったわ」

『優しそうやもんな笑』

小島くんがかっこいいのも、優しいのもとっくの前から知っている。

私が小島くんを好きになったのは、入学して初めての授業がある日だった。