熱＊ベストジーニスト ページ35
『ジーニストさん!!』
Aは熱で寝込んでいるインターン先の上司、ベストジーニストの部屋に勢いよく飛び込んだ。
「うるさい…。」
『すみません。』
彼女がここにいるのに至ったのはほんの数時間前、普段なら熱なんて出さない人が熱で事務所を休み、心配になって看病に来たのである。
大げさな荷物まで持って。
「とりあえず荷物置け。」
『あっ、はい。』
声も出すのが辛そうなジーニストに気を使わせ、コンビニ袋をドサリと床に置く。
「何を買ってきたんだ、それ…。」
あまりに重たそうなコンビニ袋を見て、ジーニストは少々「こんなに買ってこなくてもよかったのに。」と思うが口に出さずに飲み込んでおく。
ジーニストがそんなことを思っていることを知りもしないAは、ガサゴソとビニール袋を漁り始めた。
『えっと…、ポカリとか冷えピタとか氷とか…
あっ、ジーニストさんポカリ飲みます？』
「あぁ、ありがとう。」
Aはにこりと笑って袋の中から取り出したペットボトルを差し出す。
さすがに買ってきたのをもらわないのは悪い。そう思ったジーニストは彼女の手から差し出されたそれを受け取った。
『それにしてもジーニストさんが熱出すなんて思いませんでしたよ。疲れてるんですか？』
「いや、疲れてはいないが、昨日酒を飲まされすぎてな。」
『二日酔いで熱出すってどんだけ飲まされたんですか…。』
どこか遠くを見ながらくるくるとペットボトルのキャップを空けるジーニストをAは「途中で断ればよかったのに。」と呆れ顔で見る。
……あれ？ペットボトル傾いてない？
「あっ。」
『あー…。』
そう思った頃にはもうすでに手遅れ。
傾いたボトルの飲み口から飲料水が流れ出し、ジーニストが着ている白いTシャツにかかる。
『タオル持ってきましょうか……っうぇ。』
「どうした、A。」
ジーニストの顔を改めて見て、Aにある考えが浮かぶと共に、顔が赤くなっていく。
そうなるのも無理はない。
熱で火照っている顔。暑かったのかはだけていて、ポカリをこぼしたせいで透けているシャツ。
そのせいでなんか…。
『……なんか、色っぽいなっ、…て。』
Aは恥ずかしさからか、赤い顔を隠すように口元に片手を持っていく。
ジーニストの中でカチッとスイッチが入る音がした。
―――――
次に続きます。
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ちゃこ - ゆ夢主すぐぼーっとすんのやめろしんどいwww (2021年3月8日 0時) (
レス) id: aef7292ce1 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - ゆきかきさん» リクありがとうございます！しばらく占ツクに来れてなくって返信遅くなって申し訳ございません。ホークス書かせていただきます！ (2020年3月5日 13時) (レス) id: 4145acdb6d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきかき - リクですぅ。ホークスお願いしますぅ。(キモい言い方してすいません。)あと、天喰よかったです！ (2019年9月1日 13時) (レス) id: e9bda3ff7a (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン - ユリさんの、作品ほんっとに大好きです！ファンに、なってしまいそうです。これからも更新楽しみにしてます！ (2018年7月1日 12時) (レス) id: d05c83c0be (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - モンブランさん» 二度もリクエストしていただいてありがとうございました！更新頑張りますね！ (2018年6月26日 19時) (レス) id: e541ce1bc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリ | 作成日時：2018年3月8日 0時
