花火＊八百万百※男主 ページ3
「ちょっ、どこに行きますの！？」
外を歩けば汗が流れ落ちてくるような暑さも少しは落ち着いてきて、辺りはすっかり暗くなってきた頃。
山下は自転車の後ろに困惑した表情のお嬢様を乗せて、今日行われる花火大会があるせいか賑わっている河原を通りすぎていく。
『内緒。』
「内緒って…。」
夜にいきなり連れ出してきたのにも関わらず、どこへ行くかも教えてくれない彼に、八百万は不満そうな顔をした。
『大丈夫大丈夫！もう着くし、何かあったら俺がなんとかする！』
「そういう問題では…！！」
何一つ曇りのない満面の笑みを浮かべる山下に、何もわからなくて気が気でない八百万は少々イラっとして言い返した。
――
こうしてしばらく言い争っているうちに人気の全くない見晴らしの良い場所に着いた。
「…ここは？」
自転車の後ろから降りた八百万は疑問を持った顔で辺りを見渡す。
花火大会に行くのではないかと思っていたが、その場所とは別の所に着いたからだ。
『花火がよく見えるんだ、ここ。』
山下は八百万の方を向いて微笑んだ。それと同時に八百万の頭に一つの疑問が浮かぶ。
「…なぜ私をここに連れてきたのですか？」
もし彼が花火大会に行きたかったというだけなら、わざわざ八百万だけを誘わないで男友達と一緒に行くはずである。
それに同じヒーロー科でお互い仲が良い友達ではあるが、クラスが違うためクラスメイトよりかは話す機械も少なかった。
だから八百万を連れてきた理由が気になったのだ。
『んー、八百万いつも忙しそうだから気分転換になるかなって。それに……。』
「何ですの？」
『いや…、なんでもない。』
八百万と一緒に居たかったから。そう言いかけて口をつぐんだ。
八百万に好意を抱いていた山下は、今日の花火大会で自らの思いを伝えようと計画していたのだが、やはり彼女との関係が壊れてしまうのは怖いものだ。
自分はいつになったら告白できるのだろう、と少し気落ちした。
『っほら！もうすぐ花火始まるぞ！！』
「ふふ、変な山下さん。」
落ち込んでいる山下の顔を不思議そうに覗きこんだ八百万に少し焦る。
いつかはけじめをつけて気持ちを伝えたいとは思うが、うち上がった花火をキラキラした目で眺める八百万を見て、今は一緒にいるだけでいいや。とも思った。
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きのこ - 心操君と真堂君が、、、、グハァ(血吐 (2018年10月12日 21時) (
レス) id: b000323d2b (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - Ψ藤｡さん» ありがとうございます！よろしくお願いします！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: 5f6ae5c170 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - Ψ藤｡さん» リクエストありがとうございます!遅くなってしまうのですが書かせていただきますね！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: e541ce1bc4 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - カリンさん» リクエストありがとうございます！遅くなると思いますが書かせていただきます！ (2018年9月27日 22時) (レス) id: e541ce1bc4 (このIDを非表示/違反報告)
Ψ藤｡(プロフ) - リクエストいいですか？尾白君と心操君に夢主が取り合いされるって感じでお願いします！激甘で！ (2018年9月25日 20時) (レス) id: da15a7215d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリ | 作成日時：2018年7月7日 17時
