鬼憑きちゃん ページ4
今日も家に明るい声が響き渡る。
伐折羅「姉さんゴ〇ブリ！」
藕花「はわわ!外に逃がしてあげて!?」
窓を開けて思い切りゴ〇ブリを投げる。
藕花「ありがとね」
微笑んでみせた。つられて伐折羅も笑う。
麒麟は殺生をしない。少なからずその習性を姉妹も受け継いでいる様だ。
伐折羅「今日は学校？」
藕花「うん」
藕花は夜間学校に通っている。
伐折羅「私も早く行きたい〜!」
藕花「ごめんね、大きくなったら行けるから」
伐折羅「うん！」
藕花は内心、罪悪感で煮えくり返っていた。
疑問を持って当然だろう。同い年の子達が同じ物を背負って仲良く登下校するのだ。
藕花｢……｣
＿＿＿＿
夜、藕花は登校の支度をしていた。伐折羅はその横で人形を抱えて暇そうにしている。
支度を終え玄関に向かう。伐折羅も付いて行き見守る。
姉さんはいつもがんばってる。
いそがしいかな？つかれるかな？
学校に行く前の姉さんはなんだかキツい顔してる。
大丈夫かな
藕花「行ってきます」
伐折羅「うん」
藕花は外の世界に行ってしまい家の中は空虚で溢れた。
伐折羅は姉の式神の名前を呼ぶ。
伐折羅「しろさま〜？」
？「あらバサラちゃん♡姉様は学校に？私はビャクよ」
白煙の中から現れた姉の式神、草薙 白。
シスターに似た服を纏い魅力的なオーラを放つ。伐折羅には刺激が強いかもしれない。
伐折羅「ビャクさま!」
白「よく出来ましたわね♡」
伐折羅「えへへ」
白が伐折羅と留守をするのは1人では心配なのと＿
伐折羅「っ……」
伐折羅がガクリと首を落とす。顔を上げるが妹の面影はそこに無い。
隈取が浮き出て、小さな口には鋭い牙が生え目が変色する。
伐折羅?「闇医者がよくガキの面倒見てられんなぁ」
持っていた人形を投げ捨て踏みつける。
白「アレからは足を洗っておりますの」
伐折羅?「従順な犬だな」
白「貴方は暴虐な虎ですわ」
伐折羅の体を借りる何かはリビングへ行き、ソファに大胆に座った。
伐折羅?「暴虐？自己防衛つって貰いてぇな」
白「貴方が？似合いませんわね」
それに対して白は皮肉を言うばかり
伐折羅?「ハッ、よく言うよ」
白「伐折羅ちゃんに憑いてるのも自己防衛でいらして？」
伐折羅「さぁな」
伐折羅は自覚していない。
自分が【鬼憑】と言う事に
白「いつまで憑依しますの？」
伐折羅?「そりゃ＿」
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作者名：月夜見 | 作成日時：2017年6月19日 20時
