休日 ページ14
いつもの朝が訪れる。白の作る朝食はシンプル。美味しいから良いけど。
白「今日は妖怪仲間での飲み会があるので帰りが遅くなりますわ」
「え、うん(宴会じゃないのか)」
＿＿＿＿
「…｣
私には誰にも教えていない秘密がある。
ソコには休日にしか行かない。
唐突？丁度休日だから許してよ｡
黒いパーカーを羽織り､フードを深く被る｡
勿論カラコンも着けてる
途中でコンビニに寄ってお菓子とかの食べ物を買う。
人混みを分け進み路地裏に入る｡
1歩踏み進む度に闇が呑み込んでくるのがはっきりと分かる。
そんな場所があの子の居場所。
「来たよ､出て来な」
私の言葉に木霊する様に闇が人の形を成して私の前に現れた。
角の生えたその子は私に抱き着いて顔をグリグリと擦り付けた。
「いてて､大人しくしてた？」
苦界「“((。。*)ｺｸ」
苦界は姉さんが出兵して間も無い頃にこの路地裏で出会った。
何故だか知らないけど､煩悩が溜まりやすい場所に住み憑いている｡普段苦界が何をしているのかは私にも分からない。
何処と無く､両端の跳ねてる髪が姉さんにそっくりだとよく感じる｡ただ似てるだけだけど。
「持ってきたよ､好きなヤツ」
苦界「٩(ˊᗜˋ*)و」
レジ袋を丸ごと渡す。喋らない割に食欲が尋常じゃない。札で顔を覆っているままアイスを口に運ぶ。
ただコミュ障で顔を隠してるだけなのか､誰かの式神だったのか…
苦界の能力はまだ知らない。
＿＿＿＿
?「テメェ、此処で何してんだ」
「…!?」
また何処かの身売り屋か不良と感じ､少し庇う様に背をかがめた。
だが苦界は彼の方へ歩いて行く｡
「へぁ…？」
意外な展開に振り返ざるを得なかった｡
苦界「(*´∀｀)」
緋色な片目を半面の仮面の様な物で隠し､獣耳に紅い羽｡
歳はあまり離れていないだろう｡彼の右手は苦界の頭を撫で､左手には私と同じレジ袋が握られていた。
「…狂魔族？」
?「ちげーわ」
---------✁ｷﾘﾄﾘ線✁--------
回復能力が非常に高く､背中に羽が生えている｡その為天使と間違われる事が多々ある｡回復能力が高い為､誘拐や臓器売買される事件が多発している｡
続く
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作者名：月夜見 | 作成日時：2017年6月19日 20時
