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「…え?」
「ほら布団が少しめくれてる。起き上がって周りを見た証拠だよ。」
「本当…でも寝相って可能性は?」
「それにしては下半身が動いて無さすぎるしなにより体制が前に見に来た時と全く一緒だ。」
私はゆっくりバレないよう胸あたりまでめくれた布団を肩が隠れるまで持ち上げ、そっぽを向いて寝た。
「……。」
「いやいやいやちょっと待ってよ!?」
「私は捜査一課強行犯係の佐藤美和子!怪しい者じゃないの!
今お医者さん呼んでくるから!!」
「よ、呼ばなくていい!!」
佐藤刑事が変な事言うから(?)焦って大声を出してしまった。
い、医者に診断されたらアレお金が発生する 最近やっとご飯を買う余裕が出来てきたのにここで大金が飛んだら数日おにぎり1個で食い凌がないといけなくなる。
それは超困る。
「どうして?」
「お金が無いの。びんぼーなの。わかる?」
…本人の同意なく診断、治療は出来ない。
普通に生きていたら要らない知識だけど、私はどこかでそれを聞いたことがある。大した怪我も病気も無いから、診断するだけ無駄だしね。
「でも貴方1日も寝てたのよ?1回医者に…」
「大丈夫ですよ。私の事は私がいちばん分かってる。」
「…まぁ、そうね。」
「それより事情聴取ですよね?あ、先に病院から立ち去った方がいいか」
私は2人を残して扉を開けたまま部屋の外に出る。後ろを振り返ると、窓に綺麗な夕日が映っていた。
「…逆光で2人の顔が見えないや。どんな顔してる?」
2人は顔を見あった。
「凄く呆れた顔…かな」
「不思議なこともあったもんだね。」
なんでだろ
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作者名:らギ | 作成日時:2024年3月23日 19時