4◀︎展開変えました ページ8
次に起きたら知らない天井だった。
ふかふかの布団で寝ていて服も変えられていて暖かく、一生このままでもいいと思った。
不意に扉が開いて急いで狸寝入りを開始する。
「…まだ起きてないみたいだね。あの子」
前言撤回。今すぐ消えてなくなりたい。
その声は小さくなった名探偵と全く同じものだった。
どゆこと。え？ここ病院でしょ。また誰か怪我させたの君。…私か？私が隠神と名乗る不審者だって気づいたのか？それでもここに辿り着くのは可笑しいじゃないか。
私が病院に運ばれた理由って風邪ひいてぶっ倒れたからでしょ？で、面会とかは知人じゃないと来れないはず。そして私に知人はいない。コナンくんとはあれが初対面だし…
「強盗殺人の犯人の顔、見てるかもしれないんだよね。早く起きるといいけど…」
「そうね。話によると酷い高熱だったらしいわ。少し髪も湿ってて、昨日の雨に濡れた可能性があるって」
この声は…佐藤刑事か？やはり病室と言っても女子が眠る部屋に入るんだから見知らぬ男性は入れないよね。男児は入ってるみたいだけど。
強盗殺人ってことは店員さん殺されたのか。可哀想に。
てことはこの2人は事情聴取に来たと。
…見たけどあんまし覚えてないなー。なんせ目眩に眠気が重なってクラクラしてたし、その時の記憶も曖昧で何してて何考えてたすら覚えてない。
覚えているのはムカつく顔していた事と子供嫌いが激しそうってことだけだし。
さっさと起きて話して撤収してもらうか？
いや、
もうちょっとこの布団を堪能しよう。まだ熱っぽいし
「ん？…この子実は起きてるんじゃない？」
．
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作者名：らギ | 作成日時：2024年3月23日 19時
