【名探偵コナン】厨二少女は見届ける

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「へっ…くち！！」

橋下に大きな荷物を持って座り込んでいる少女が1人。私 だ。

あの高校生探偵め。私を逃すまいと2時間近く雨の中追いまわしてきてぇ…。しかも逃げる道を先読みして待ち伏せして…、これだから頭の回るヤツを敵に回すのは宜しくないんだ。

これほどパルクールをしていて良かったと思った事はない。

私が逃げ切れたのはこのパルクール技術のお陰だ。最初は学校の遅刻対策で習ったけど、まさかこの世界に来てこんなに感謝することになるなんてね。

「くしゅんっ！！ひゃっくしゅ！！」

私がこの世界に来たのは1年前。昼寝してたと思ったらとある公園で起きて少しパニックになった。なんせ現在地を調べてみると私の住んでいた県とは大分遠くに来ていたみたいだったし、存在しないはずの地に立っていたんだから。

米花町、

ここは名探偵コナンに登場する主人公達の住む街だ。

まさかと思って歩き回ってみると、工藤と書かれた表札にバカでかい屋敷。それと隣の家の表札には阿笠と書かれていたし、更に歩いてみると毛利探偵事務所も見つけた。

ここは名探偵コナンの世界だと、そう確信した。


そして、原作を全話見る前にここに来た私がする事は…



全ての真相を原作を壊さず見守ること！！



よくよく考えて見てほしい。勿論主要キャラ達と仲良くなりたい欲はあるけどまず原作を全て見たいでしょ？真相を、結末を見届けたいじゃない。

この1年間も最新話も新作映画も見れてない私の身にもなって見てほしい。ようやく新一がコナンになって原作が始まったんだから続きを見るために壊す訳にはいかない。


いかないのに…！！


「なーんでこんな事に…」


蘭ちゃんにロウソク見られて必死に身支度したけど逃げるの間に合わないし、ロウソクつけるの慣れてなかった頃に落としまくったロウ見つけられるし、調子にのって江戸川コナンが工藤新一だと知っていることバラしちゃったし…

次会ったら絶対警戒される…盗聴される…発信機つけられる〜！！

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