【アイナナ】私を見つけてくれたあなたへ【九条天】

メロディー３４ ページ40

〜楽side〜


・・・・これは、どうすればいいんだ・・・


約３０分ほど前。ノートがいきなり目の前に出てきたと思ったら《どうしよう》と書いてあった。

すぐにAだとは分かったがなんせ書いてあったのが《どうしよう》だ。何かあったのだろうがその肝心な事が何ひとつわからない。しかもAはそれからだんまりだ

楽「・・・・おい、どうした？天となんかあったのか？」

そう問いかけるとゆっくりとペンを動かし

《・・・なんか、天くん怒ってました》

と書いた

楽「・・・悪い。全然わからん。もう少し詳しく教えてもらえるか？」

そしてAはノートにさっきあったことを書き出した

楽「・・・つまり帰ったらなんか天が怒ってて、ケンカになった、と」

なんだそれ。つかなんで天は怒ってたんだ？確かに帰りが遅くなるのは心配すると思うがそんな怒るほどでもないだろ。父親でもない限り

俺が理由を考えていると


《私、天くんに嫌われちゃったのかな・・・》


と書いてあった。いつもより弱々しい字で字も濡れて滲んでいる

・・・・泣いてる、のか

よっぽど天が好きなんだな・・・・


そこで俺はある一つの答えにたどり着いた


天は、Aが好きなんじゃないか・・・？


つまり、俺の元へ来ていたAにイライラしていたのも、単なる


“ヤキモチ”


・・・・やべ。なんか友達の知っちゃいけない気持ち知っちゃったみてぇで気まずい・・・

ともあれ、Aも落ち込んでるし元気づけてやるか

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