メロディー１７ ページ20
モヤモヤした気持ちのまま私は廊下を歩いていた
「・・・陸さんだ」
向こう側から陸さんが歩いてきた
私の姿は見えないはずなのにどこか後ろめたくてUターンしようと顔をそらした瞬間
陸「・・・けほっ・・げほっげほげほ！！」
「え・・・？」
陸さんの方を見ると膝をついて激しく咳き込んでいた
陸「がはっ・・・っはぁ、は・・・っ！」
「だ、大丈夫ですか！？」
陸「・・・っは、けほっ、は・・・ぁ・・っ」
喉がヒューヒューと嫌な音を立てて息が苦しそう
「ど、どうしよう・・・」
誰か呼びに行かなきゃ
私は周りの人に見えないんだから行っても無駄だ
それでも行かなきゃ
目を離してる隙に何か起きてしまうかも
だけどここにいても私が出来ることはない
陸さんを助けなきゃ
どうすればいい？
誰かに知らせなきゃ
どうやって？
私が、幽霊じゃなかったらー・・・・
私の中でいろんな思考がぐるぐると回った
「だ・・・れ、か・・・」
お願い。誰か来て
「お願い・・・誰か、助けて・・・・・」
どうしていいのか分からなくて瞳からポタポタと涙が落ちてきたその時
一織「七瀬さん！？」
一織さんが駆け寄って来てくれた
陸「い、おり・・・・」
一「大丈夫ですか！？吸入器は！？」
陸「い、しょうの、ポケット、に」
それを聞いた一織さんは急いで吸入器を取り出して七瀬さんの口にあててなんとか咳はおさまった
一「大丈夫ですか！？」
陸「・・・うん、大丈夫。ありがとう。一織」
一「急にいなくなったから心配になってきてみれば案の定発作起きてるじゃないですか！」
陸「・・・ごめん」
一「・・・いいですか、七瀬さん。あなたの歌声は世界一です。だけどそれと同時にあなたは爆弾も抱えているんです。何かあってからでは遅いんです。言ってる意味分かりますよね」
陸「・・・うん」
一「わかったのならこれからは無理しないでください」
陸「わかった。・・・にしても、一織が俺の歌を世界一なんて言ってくれるなんて嬉しいな」
一「なっ！わ、私はそんなこと言ってません！」
陸「えー言ってただろ！」
一「気のせいです！ほら！行きますよ！」
そう言って２人は走って行ってしまった。だけど
『あなたは爆弾を抱えているんです』
「爆弾を抱えているって何なんだろ・・・・」
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夢雫(プロフ) - 來飛さん» 返信遅くなってしまいすみません！ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2016年10月1日 19時) (
レス) id: 45c9c3c70a (このIDを非表示/違反報告)
來飛 - とても面白かったです！更新頑張ってください！！応援してます！ (2016年9月6日 8時) (レス) id: 1f9f56f521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢雫 | 作成日時：2016年6月18日 22時
