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#29「愛してくれる人」 ページ34

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【敦side】



「Aさん…」




隣に居る彼女は凄く怯えた表情をしていた

まるで酷い過去を思い出したかのように





太宰さん…これはやり過ぎなんじゃないですか?







__



敦「入社試験…ですか」



太「嗚呼…彼女の親戚に会わせてAちゃんの本心が聞きたいんだ」




敦「……でも彼女は会いたくないんじゃ…」




太「うん、そうだろうね。

でも其れを乗り越えることが出来たら…彼女は本当の探偵社員になれる

……入社試験に合格できるのだよ」




決意を固めた太宰さんの顔に頷くことしか出来なかった



敦「判りました」


太「敦くん、Aちゃんに手を出したら……判るよね?」




…………




彼女への愛も余程らしい





__



貴「大丈夫……お久しぶりです…おじさん」




「まぁ其処へ座るといい」





僕とAさんは社長に云われた通り来客用の席へと座った






「単刀直入に云わせてもらうが…Aを返して欲しい」






敦「っ……ですが……え」




断ろうとした瞬間彼女の手が僕の手に触れた





貴「私が云うよ」





もう決めた、というようにAさんはにこっと微笑んだ








【Aside】



敦くんが何かを云おうとしてくれたが私は止めて自分の口で云うことを決めた


自分の事だもん…


迷惑なんて掛けてられない






貴「おじさん、私…帰る気はないよ。

それに私が帰った所でまた暴力を振るだけでしょう?

もう疲れたの…自由になりたい」






「ほう…自由になってどうする気だ?どうせお前を幸せにしてくれる奴なんて現れない。愛してくれる奴なんて現れないさ」






貴「それはっ……」






愛してくれる人…




ふわりと浮かんでくるのは太宰さん






「はっ…馬鹿馬鹿しいな。お前に出来るわけが無いだろう」




貴「愛してもらえなくても…もう私には愛してる人がいる……大好きな人が私の中に居るの。

貴方の言う通りになるくらいならその人と一緒に居たい」



太宰さんはこんな私に笑えって云ってくれた


好きって云ってくれた



それだけで私は生きる希望が持てて生きてる心地がした






「……勝手にしろ。もうお前とは会う気は無い」





最後まで貴方は自分勝手で最低だった




でも……



「今まで育ててくれて有難う御座いました」



それだけ云い残し、立ち上がると部屋の外へ走った

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#30「入社試験」→←#28「依頼主」



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牛乳内容(プロフ) - はーい!お師匠さま! (2017年8月24日 13時) (レス) id: a3a26c06ed (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - 牛乳内容さん» ありがと〜!!すっごい嬉しい…!次回作楽しみにしててねw (2017年8月24日 13時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳内容(プロフ) - お疲れさまです 次回作楽しみにしてます。(゜∀゜)こちらこそありがとうございました( ´艸`) (2017年8月24日 13時) (レス) id: a3a26c06ed (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - 秋桜さん» ありがと〜!これが私の限界だ( ˙-˙ ) (2017年8月23日 10時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
秋桜(プロフ) - 恋羽さん» 完結おめでとぉぉぉぉぉ(´∀`*)リクの後半楽しにしてるね♪存分にエロくして下さい(*^^*) (2017年8月22日 22時) (レス) id: 2e1af1fbd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:恋羽 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年5月26日 21時

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