バイトちゃん．〈S.S〉 (ページ10)

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どうぞ

そう言えば君は失礼します。

そう言って1本取り出し火をつけた

そんな彼女につられるように俺も煙草を1本取り出し火をつけた

「お名前、教えていただいてもいいですか？」

『ん？ああ、櫻井翔。翔って呼んでよ』

なんて言えば

「えーハードル高い！翔さんって呼ぶ！」

って照れたように言う彼女、赤く光るものと煙とが合わさって

どこか儚げに見えたんだ。

『仕方ない許してやろう(笑)』

「ありがとうございます(笑)」

『Aちゃん。だっけ？』

「え、なんで知ってくださってるんですか！」

いやいやいやいや、普通なんで知ってるの？でしょ？

この子天然？

『いや、スーパー行った時前に並んでたイケメンくんがそう呼んでた気がしたから？(笑)』

「あ、あの彫りの深いイケメンさん？」

『うんそう、その人(笑)』

なるほど

そうつぶやく彼女の横顔はとても綺麗で

脈打つのが分かった。