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37《No.4 -K side-》 ページ37

その2日後、オレは任務先で買ったAへのお土産を手に里へ帰って来た。
昨日の朝任務に行くときも、上忍を目指してもらうと言ったオレの言葉がプレッシャーだったのか半ばぼんやりとしてアカデミーに出かけていたが、1日経って少しは落ち着いたでしょ。

オレは三代目に任務の報告を済ませて、家に帰った。

「…ん?」

家の扉をあけてオレは玄関を見て立ち止まる。

どうしてAの靴がここに?

今のこの時間ならまだアカデミーにいるはずだ。

「A?いるの?」

中に入って一歩一歩踏み出していき、部屋が見えてくる。
オレが元々使っていて、今は彼女も勉強の時に使っているその机。

「…おい!」

その真下に倒れ込んでいたのは、Aだった。

「A!どうした!」

駆け寄って小さなその身体を抱きかかえると、異常な熱さがオレの手を温める。
顔を真っ赤にして浅い呼吸をしている彼女は意識を失っていた。

「まずいな…」

机の上に散らばる教科書から見て、おそらく昨日家に帰って来て勉強中に倒れたんだろう。
だとしたら、半日以上この冷たい床で寝ていたことになる。
おそらく症状から見て風邪だとは思うが、目が覚めたら念のために病院には連れて行かないといけないな。

オレは彼女を布団に寝かせ、氷で冷やしたタオルを額に置いてやるとしばらくその様子を眺めていた。

38《風邪》→←36《No.3 -K side-》



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作者名:珠羅《SHURA》 | 作者ホームページ:http://lyze.jp/yomosugara47/  
作成日時:2018年2月10日 15時

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