今宵、あなたに夢を。 (ページ27)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:54,685 hit

２７《今後》ページ27

「久しぶりじゃな。…気にすることはない、ここにはワシとカカシとお主だけじゃ。」
『お久しぶりです、三代目様。』

三代目の言葉に肩の力を抜くと、三代目は私をじっくりと見て微笑んだ。

「うむ、しばらく見ない間に成長したようじゃな。お主のウワサは聴いておる。アカデミーで活躍しとるそうじゃな。」
『ありがとうございます。これも、三代目やカカシさんの協力があってのことです。』

そう微笑むと、三代目も優しく微笑みを返してくれる。

「最初の時は自身を見失っておったが、…半年ほど経って少し慣れたようじゃな。今日お主をここへ呼んだのは他でもない。実は相談があってのことじゃ。」
『相談、ですか？』

まぁ座れ、と半年前に座ったソファーにもう一度腰掛ける。
となりにカカシさんが、向かいに三代目が座る。
まるでこれは三者面談だ。

「お主もわかっておるだろうが、早いことにお主はアカデミーを間も無く卒業する。…お主の努力の成果じゃろう。」
『ありがとうございます。』
「カカシからも少しは聞いておるが、お主がこの世界を少し知っているなら卒業まではそう時間はかからんとは思っておった。…卒業後はどうなるかは知っておるかの？」
『…少しは知っています。スリーマンセルで任務をこなしていくと。』

三代目の質問に正直に答えると三代目はその通りじゃ、と頷き、しかし、と付け足した。

「知っての通りお主の事は最重要機密じゃ。お主をスリーマンセルに組んで万に一つでもバレたり、身に危険があってはいかん。」
『…！』

三代目の言葉に私は何も言えなかった。
その事は全くといって良いほど考えてなかった。
確かにその通りだ。

何も言えない私に、三代目は提案を持ちかけた。

「まず、お主の今の実力とこれからの成長を考え、卒業後はカカシと２人で任務をこなしてもらう。」
『え！？…は、はい…』
「次に、カカシが担当上忍になった際にはお主は卒業者の下忍のサポートをしてもらう。」
『はい…。』
「任務の動きや、戦闘状況によってはお主を中忍、上忍に推薦しよう。その報告は随時、カカシに聞くこととする。」

三代目の言葉に、私は正直、訳がわからなかった。