この恋、私の完全勝利 (ページ17)

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16￤想いページ17

「あいつはな、最初から全部知ってたんだよ」

「…えっ…」

「全部知った上で俺と付き合ってたんだよ」

「……」

「どうせフラれるってわかっててあいつは俺といたんだ……慎太郎、話せ。もう何もしねぇから」

田中くんが言うと森本くんは彼から離れる

そして田中くんは近くの椅子に座って話し始めた

「それこそ最初は罰ゲームとして付き合ったけど、あいつ頭良いし優しいから。いつの間にか惚れさせられたんだよ。俺が」

「っ、まって樹…」

「俺はあいつが好きなんだよ。この気持ちに嘘はねぇ」

その言葉を聞いた時私は耳を疑い、そしてその場に座り込んだ

一瞬時が止まったような気がした

その時

「A？何してんだそんなとこで」

「…えっ！？」

先程の騒音を聞きつけた担任がやって来て私の名前を読んだ

すると中からも動揺する声が聞こえてきた

「中でなんかしてるのか？さっきすごい音したし」

「えぇっと…その…」

なんて答えようか、迷っていると

「…Aちゃん、ちょっと」

「っ、た、田中くん…！」

中から出てきた田中くんが私の腕を掴んで連れてく