この恋、私の完全勝利 (ページ16)

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15￤怒りページ16

「は？」

「お前それは…」

「だってぇ、このままじゃ樹のプライドが許さないでしょ？あんな性格悪い芋女にフラれてさ」

「芋女って」

ゲラゲラ笑う女の子達

すると

ガタンっ

「きゃっ！」

「ちょっ！樹！？」

「おい、今のもっぺん言ってみろ」

「樹！落ち着けって！」

中から急に大きな音がすると森本くんの制止する声が聞こえてきた

何がどうなってるのかわからず、私はバレないようにそっと扉を開け中を覗いた

するとそこには3人の女子と森本くん、そして1人の女の子の胸倉を掴んでいる田中くんがいた

田中くんの顔は見えなかったが背中越しでも田中くんが怒っていることはわかった

「っ、樹やめっ…」

「お前に俺と、Aちゃんの何がわかんだよ」

「うっ、くるしっ」

「樹！まじでやめろって！」

森本くんが叫び田中くんの腕を掴んでいる押さえ込む

「けほっ…」

胸倉を掴まれていた女の子はその場に座り込み、他の女の子達が急いでその子の元へ駆け寄る

「おいこら、言ってみろよ。お前に何がわかんだ」

「じゅ、樹…」

「大して俺らのことも知らねぇくせに勝手なこと言ってんじゃねぇよ！！！」

「っ…」

今までに聞いた事のない田中くんの怒りに満ちた声に私は身を強ばらせた