卒業 (ページ5)

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『え、どういうこと？』

目の前には瓦礫、瓦礫、瓦礫。

私たちがいつも通ってきている廊下も、もう使えなくなっていて。

『爆発、してる... 』

電線も切れて、火花も散っていて、簡単に言えば酷い状況。

『どうなってんの？』

香帆がぶっきーに問いかけた。

『爆弾だ。これでわかってくれたかな？』

当然だ、と言わんばかりの顔でそう答えるぶっきー。香帆はいままで見た中で1番困惑した顔をしている。

『先生が爆破したんですか？』

逢沢がそう聞いた。

『そうだよ、
丁度諏訪の上にもあるな、爆弾』

そうぶっきーが言うと唯月の周りからみんな離れたけど、唯月は動けないでいた。

『唯月っ！』

私は、香帆に大丈夫だから、と言う意味を込めて肩を叩き、そのあとすぐ唯月の元へ走ってみんなの方へ引っ張った。

『唯月、こんな所で怖がり発動しないでよ
いつもの凛とした唯月はどうした～？』

そう言いながら頬をつねると、唯月は笑ってくれた。

『なにそれ。
...ありがと、A。いつもごめん』

『いいのいいの～！
あ、みんな大丈夫だった？』

丁度その場に結構な人数がいたので聞いてみると、みんな怪我はなく、泣いてる子もいなく、体調が悪そうな子もいなかった。

ただ、隼人だけがすごい不満そうな顔をしていたけど。

『はいはいはい、お話タイムは終わりだ。』

そうぶっきーが言ったのを合図にみんなは瓦礫の向こうへ助けを求めた。

『誰か助けて！』

たくさんの生徒が声を上げたが、反応はなかった。

『無駄だよ、
みんな自分のことで精一杯だ。』

そして手を叩き、

『さぁ、教室に戻ろうか

また、爆発しないうちにね。』

“ 狂ってる ”

誰かがそう呟いたのが聞こえた。

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