ご挨拶 ページ7
違う世界？！此処が？
･･･確かに、あの地図は全く違うものだった。
でも、そんな、ありえない。
違う世界、なんて･･･。
スノー「異世界は、存在しているわ」
友紀「･･･え？」
クザン「喋るのか、その黒猫」
スノー「私達の世界と、貴方の世界は、それらの矛盾を防ぐ為に境界が存在している。でも、私達がこの世界に来てしまったのは、恐らく何らかの能力が境界に干渉したから。その理由は･･･同情せざるを得ないわね。その人物が誰かは、言う事が出来ない」
境界･･･？じゃあ、未空池公園の林の中がその境界で、私達はそこに入ったから、違う世界に来てしまって。でも、そこに導いたのって･･･。
友紀「ねぇ、スノー。どうして導いたの？」
スノー「それは･･･『彼』が、そう望んだから」
･･･『彼』？
クザン「まぁ、此処に居ても何も変わんないし、とりあえず君をどうするか決めたいから、一番偉い人の所に行こうか」
一番偉い人？誰だろう。
クザン「センゴク元帥の所に、ね」
† † †
友紀「この中に･･･？」
スノー「そう、いるわね。4人程かしら？」
クザン「あいつらもいるだろうなぁ･･･」
あいつら？
クザン「じゃあ、入ろうか」
コンコンとノックすると、しゃがれた声で、「入れ」という声がした。
とても、緊張する･･･。
？1「クザン〜。またサボったのかぁ〜い？」
サングラスの、黄色いストライプをきたおじさん。
？2「その小娘はなんじゃ。攫ったのか？」
怖そうな、赤い服のおじさん。
クザン「いや、攫ってないし」
突き刺さるような目線が辛くて、ついクザンさんのコートの裾に隠れてしまった。
おつる「もうやめな、あんた達。友紀が大分怖がってるよ」
私に向かう視線は外れたけど、代わりにクザンさんに向けられた。
？3「どういう事だ、『異界人』を拾うとは」
クザン「いや、センゴクさん。サボ･･･散歩してたら、倒れてたんで拾っただけですよ」
センゴク「･･･またサボったのか。ハァ･･･。まあいい。溜め込んだ書類は大将の監視の下、片付けてもらう」
多分『異界人』って、私の事だよね。それ程レアなのかな？
センゴク「友紀、と言ったか。君の世界について、教えてほしい」
私は答えようとしたけど、そもそもこの世界の事なんて知らないし･･･。
と思ったら、スノーが代弁してくれた。
スノー「彼女の世界は･･･
海賊は存在しないわ」
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作者名：朱雀 | 作成日時：2016年11月4日 7時
