異世界 ページ6
友紀「･･･ん･･･？」
此処は･･･？
白い壁、それから鼻につく薬の独特の匂い。
保健室みたいな場所？
スノーは、私のそばにいる。
スノー「目が覚めた？びっくりしたのよ、いきなり気を失うんだもの」
友紀「スノーごめんね。ところで、此処はどこ？」
スノー「此処は、医務室よ」
友紀「医務室？」
だったら、何処かの警察とか、かな？
だったら、私は保護されたのかも。
すると、足音が聞こえてきた。
スノー「誰か来るわね」
友紀「そうみたい、だね」
コンコンとノックの音がして、「入ってもいいか？｣
という、男の人の声がした。勿論、私は「どうぞ」と、緊張しながら言った。･･･どんな人かな。
クザン「お、目が覚めたか。何処も痛くねぇか？」
アフロに、アイマスク。それから、白いコート。
肩に、金のヒラヒラが付いてるから、偉い人なのかな？でも、何だか、こう言っては失礼だけど･･･。
偉く無さそうな…。
友紀「はい、痛くないです。貴方の名前は？」
クザン「俺は、クザンってんだ」
友紀「クザン･･･？あ、私は、友紀です。で、この子はスノーです」
クザン「へぇ、可愛いな。あ、そうだ。友紀ちゃん、海軍本部の所に倒れてたんだよ。両親の所に送るからさ、住んでる島、言ってくれる？」
え、島？確かに、日本は島国だけど･･･普通、国じゃないの？島って、どういう事だろう？
･･･まぁ、言って見よう。
友紀「日本、です」
クザン「･･･ニッポン？」
友紀「え？」
日本を知らない？
クザン「だったら、質問変えるか。町は？」
友紀「未空町です」
クザン「ミソラチョウ？」
え、それも知らない？
確かに、未空町はあまり知らない人もいるけど･･･。
一応ビートとタマネギの特産地だよ？
クザン「･･･この地図の中で、その･･･『ニッポン』つう島はあるか？」
友紀「･･････え！？」
違う。私が知る地図と、余りにも違い過ぎる。
イーストブルー？レッドライン？
そんなの･･･知らないし、わからない。
友紀「ええと、その･･･」
クザン「？」
友紀「これ、私の知る地図じゃ、ありません」
クザン「！？」
クザンさんは驚いた顔をしている。
少し時間が経った後、クザンさんはとんでもない事を言い出した。
クザン「ねぇ、君はさ･･･」
『こことは違う世界、つまり、異世界から来たんじゃない？』
友紀「･･･え？」
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作者名：朱雀 | 作成日時：2016年11月4日 7時
