犬と仲良くなる ページ16
え、「すまなかった」って、言った、よね？
どうやって返せばいい？
というか、どうして謝ったんだろう？
サカ「ワシはの、異界人についてあまりいいイメージを持っておらんかった」
友紀「･･････。私が、違う世界の人だから･･･ですか」
サカ「いいや、違う。大抵の異界人は、海賊になったり、売人になったりしていたからじゃ」
友紀「え！？」
そ、そんな。だから、嫌ってたんだ。警察が犯罪をした人を嫌うように、海軍も海賊を･･･。
サカ「だから、何かしら悪事を働くのではないかと思っておった。本当に、すまなかったのう」
友紀「い、いえ。謝らないで、下さい」
サカ「いいや、良からぬ偏見をしてしまったからの。･･･そうじゃ」
そう言うと、デスクから何かの箱を取り出してきた。きらびやかで、可愛らしい。
サカ「これはの、ワノ国の流れ者から貰ったものじゃ。金平糖という砂糖菓子なのじゃが、ワシには甘すぎる。これを、謝罪の気持ちとして、やろう」
友紀「金平糖･･･ワノ国？ありがとうございます」
ワノ国･･･和の国･･･つまり、日本？
もしかして、日本があるという事？
友紀「あの、ワノ国って、どんな所ですか？」
サカ「ワノ国は鎖国国家のようでのぉ。あ、知らんか。鎖国っていうのはの･･･」
でも、江戸時代ぽいね。行ってみたいな、いつか。
友紀「一切の国と出入り及び貿易をしないこと、ですよね？習いました」
サカ「おお、何処で習ったんじゃ？」
友紀「私の世界に、学校という建物があるんです。そこは、色んなものを教えてくれるんです。渡しては、そこで習いました」
サカ「学校、か･･･」
もしかして、『学校』がない？
そうか、小さな島ばかりだから、要らないのか。
サカ「何かあった時は、また此処に来い。その時は、雪の世界について、教えてくれ」
友紀「あ･･･は、はい！」
なんだかんだで、サカズキさんと仲良くなりました。
† † †
スノー「良かった、仲良くなれたわね」
友紀「うん！金平糖も、貰ったし！」
仲良く金平糖を食べる二人を見ている者がいる事を、彼女らはまだ知らない。
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作者名：朱雀 | 作成日時：2016年11月4日 7時
