これからについて ページ13
気が付いたら、私の部屋に戻っていた。
手の中にあるのは、あの過去の世界で手に入れた小さなメモ。
読んでみよう。
『ラプラスの瞳は、超能力者を集めているという。でも、僕には理解出来ない。それに、
あの子達を救えない僕が、もどかしい。
優斗、ごめんな』
友紀「優斗？」
誰？私の従兄弟？
とにかく、その『優斗』という人に関するものを探せばいい･･･と、思う。
スノー「見つけたのね」
スノーが、私の見ていたメモ用紙を覗き込んできた。じっと見ているけど、文字は読めるの？
スノー「優斗、ね･･･。また過去に来る事になったら、彼に関する情報を得られるわ」
友紀「うん」
優斗、か。その人に、過去でもいいから逢えないかな。でも、本当に逢えはしない。
住む世界が、違いすぎるもの。
† † †
あれから、何回もこれからどうするかを話し合った。その結果、
分かっている事
この世界は海賊がいる事。
『悪魔の実』という、食べたらカナヅチになるが超能力が手に入る果実がある事。
政府は一つである事。
一般人の武器所有は認められている事。
大陸は存在せず、島が各所にある事。
現在科学者達が元の世界に戻る方法を模索しているが、未だ方法は分からない事。
分からない事
『優斗』という少年は私と家族関係にある事。
ラプラスの瞳との関係。
何故私がこの世界に来たのか。
帰る方法はあるのか。
お父さんは何を調べているのか。
･･･このくらい、かな。
友紀「ねぇ、スノー。私、仕事が欲しい」
スノー「私も。仮にも保護の身だから、少しは仕事したいわよね」
友紀「うん。センゴクさんに言ってみるね」
子供だからとか、そんな事言われるだろうけど。
少しは役に立ちたいんだ。
キツイ仕事は出来ないけど掃除くらい出来る。
そうでもしないと、寂しい気持ちを紛らわす事なんて出来やしない。
† † †
センゴクさんに伝えると、やっぱり子供だからと言われた。それでも欲しいと伝えたら、仕事をくれた。
友紀「午前中は、掃除。で、午後は書類のお手伝いだって！」
スノー「良かったわね、友紀！」
友紀「うん！」
明日からは忙しくなりそう。
仕事を貰って良かった！
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作者名：朱雀 | 作成日時：2016年11月4日 7時
