お買い物 ページ11
さて、一緒に買い物に行くのですが、その前に･･･。
友紀「お金って･･･」
クザン「あぁ、大丈夫。俺の金使うから」
友紀「ごめんなさい、何から何まで･･･」
クザン「いいのいいの。で、何買う？」
本当に、クザンさんはいい人だ。
私の事を一番に受け入れてくれた。
その上、お金も出してくれた。
友紀「そう、ですね･･･。まずは、服ですかね」
クザン「服なら、そこの店が良いよ。安いし、デザインがいいから。俺の海兵が良く行ってるしな」
その服屋は、本当に安かった。私が良く行くお店よりも。しかも、可愛い服が沢山ある。
あ。下着も買わないといけないから、
友紀「あの、少し出て下さい･･･」
クザン「え、なんで？」
疑問の表情を浮かべていたけど、その理由が分かった様で。
クザン「あ、そうだな。じゃ、金だけ渡しとくから。店の前で待ってるぞ」
友紀「ありがとうございます」
さて、何を買おうか。沢山あって迷っちゃう。
このワンピース、可愛いな。でも、このTシャツも良いよね。世界は違っても、デザインとかは似てるんだ。
迷った結果、水玉のワンピースとTシャツ3枚、ズボン2枚、スカート1枚、下着4枚を買った。
クザン「お、買ったか？」
友紀「はい。お金、有り余りましたけどね」
そりゃあ、クザンさんから札束渡されましたから。びっくりしちゃったもん。それに、これだけあったらお金は余るよね。
スノー「バッグ、買わないの？」
友紀「買わないとね。そこのお店、行こう」
バッグの色は何にしよう。何時も買う、黒にしようか？汚れが見えないし、高級感が出るからね。
スノー「ええ。何時も買うのは、黒でしょ？」
友紀「え･･･？」
どうして、貴女が知ってるの？そんな事、私と、お父さんしか知らないのに。
スノーは何も言わず、ただ下を向いていた。
彼女の秘密は、異世界を案内するだけの
『ただの猫』
という肩書きだけではない。
(だって、私はーーー)
† † †
一通りの物を買った。
服、黒いバッグ、家具、アクセサリー等。
散々歩き回ったから、もう足がパンパンだ。
友紀「はぁー、疲れたぁー！」
こんなに歩き回ったのは何年ぶりだろう？
旅行に行く服とキャリーバッグを買いに行った時くらい？
あの時は、可愛い服を買わないと！とか、思ってたんだろうな。
荷物の整理をしないと。
そう思い、服に手を掛けた時。
チリン。
鈴の音がした。
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作者名：朱雀 | 作成日時：2016年11月4日 7時
