第18話 ページ22
急に腕を引かれたと思えば、外交官が立っていた。
『あら、おかえりなさい。
挨拶は終わったのかしら?』
オス「…何やってたかって聞いてんねん…。」
『何って昔の仲間と偶然会って話してただけよ。
別に何もないわ。』
もしかして、裏切りを疑っているのかしら?
そう思いながら、次の言葉を待つ。
オス「……そういうんじゃないんよ……。
……今日は俺の補佐やろ…。」
『…?
何を当たり前の事を言っているの?
私は貴方の補佐よ?
それが一体どうしたっていうの?』
オス「……なんでもない。
次いくよ。」
『……?』
変な外交官ね……。
【オスマンside】
どうして、感情も感覚もないのか。
幾らそう尋ねても、Aは“自分が望んだから”としか言わない。
望んだから…って事は、少なくとも感情、感覚があった時があるという事。
感覚はともかく、感情は本当にないのかな?
確かに、普段から喜怒哀楽は全くない。
それ以前に俺らに対してはピクリとも表情を動かない。
本当にないとは言い切れない。
もしかしたら…無理やり忘れているかもしれない…。
そんな滅多になさそうな予想を立てながら感情の“分からない”あいつがまた皆んなに不快感を与えないように、
また喧嘩が起きないように、
そうやって目線で追いかけているうちに、なんとなくAを意識するようになった。
でもまだ、決定的な感情ではない。
設定した名前の最初2文字「……」
ボーとパーティを楽しむ人達を見つめるA。
その横顔に、邪魔そうにかかる横髪。
俺はそっと直す。
Aはその行動に、特に気づいているそぶりは見せない。
敵とはいえ、仲間だったルナを殺したA。
_オスマンさん、例の国から外交のーーーー_
かつて、俺の横で忙しく動いていたルナはもういない。
その代わりとでも言うように、グルッペンは俺の新しい補佐としてAを就けた。
_お前が教えるのだろう?_
ニヤニヤとそう言っていたグルッペンを思い出して、小さなため息をつく。
一度は憎んだ相手に、こんな思いを寄せる俺は異常なのかもしれない。
それでも、まだ引き返せる段階ではあるのにそうしようとしないのは、無意識な気持ちの表れではないかと自覚する。
『……』
これ以上…入り込みたくないなぁ…
第19話→←更新ではないのですが、必ず一目見て欲しいお知らせ!
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向日葵(プロフ) - 黒兎さん» 何卒、よろしくお願い致します!m(_ _)m (2021年4月9日 1時) (レス) id: 147319149f (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 黒兎さん» 黒兎様、ご報告ありがとうございます!また、返信が遅れてしまい申し訳ありません!【設定した名前(省略】というのに致しましては、目次の1番下の設定にて変更する事が出来ます!こちらの説明がかなり拙いため、解決しない場合他にご不明な点があれば再びご連絡下さい (2021年4月9日 1時) (レス) id: 147319149f (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - すみません! 第11話にミスがありましたのでご報告させて頂きました。夢主の名前が、【設定した名前の最初2文字】になってます! (2021年3月29日 18時) (レス) id: 80b7b02781 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 雪餅さん» 雪餅様、コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!続編の件も了解です! (2019年8月31日 0時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
雪餅 - コメント失礼します!とても面白かったです!!もしよければ続編もみたいです! (2019年8月30日 7時) (レス) id: 6af2d97fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向日葵 x他1人 | 作成日時:2019年6月26日 0時