22話 ページ25
【ショッピside】
冷たく頬にささる夜風に、視界の悪い真っ暗闇。
俺はゾムさんと一緒にとある場所へと向かっていた。
_Aちゃんが攫われた!
今すぐに位置の確認と応援を!_
それは突然の連絡だった。
いつものオスマンさんとは思えないほどに焦って、それでも簡潔に状況と指示を出したオスマンさん。
あぁ、起きていて良かった。
インカムをつけたままで良かった。
こうやってすぐに駆けつける事が出来る。
A様の髪にGPSを仕込んでいたようで、ロボロさんが居場所をすぐに見つけた。
α国からはすぐにコネシマさんとシャオロンさんが、
我々国からはすぐに俺とゾムさんが出た。
現場につけば、それは森の中。
小さなログハウス。
中からは男達の下品な笑い声が聞こえる。
怒り狂いそうになった。
A様に何を…‼
コネシマさんとシャオロンさんはまだついていない。
俺らだけでも早くAさんを…!
扉には鍵がかかっている。
中に入るには、蹴破るか別の窓からの侵入か。
窓からは咄嗟に何かあった時に対応し難い。
俺は自分のバイクに目を向ける。
また、直せばいいか。
ゾムさんと目配せをして、俺は遠くに置いたバイクの方へと駆ける。
バイクに跨って、エンジンをかけた。
ふと、馬の足音がした。
コネシマさん達も、やっと来たか。
俺はゴーグルとヘルメットをしっかりとつけ、アクセルを強く踏んだ。
『……‼』
バンッッドゴッッッ‼
容赦のない音が森に響き渡る。
これは…だいぶやらかしたな…なんて思いながら、尽かさずライトをつけて相手へと向ける。
結構強いからなぁ…このライト。
怯んだところを、外にいた3人が男達を半殺しにする。
他に仲間は居ない事を確認して、俺は壁の方に倒れる人影に近づく。
『…っ…A様…‼』
クソ…ライトの光が強すぎて怪我の状態が見にくい…。
シャ「ショッピ君‼
Aは⁈」
『なんとも言えませんっ…‼
早く手当しないと…‼』
コネ「ショッピ君はシャオロンと一緒にAを連れ帰ってくれ。
馬は2頭とも連れて行け。
俺らは別で帰るから、Aを頼んだぞ。」
普段、機嫌が悪い時以上に冷たい口調のコネシマさん。
何かあったのか…?
設定した名前の初め2文字「…ぃ…」
「『…‼』」
ゾム「A!
Aっ、俺らが分かるか⁈」
設定した名前の初め2文字「……ごめ………ん……な…さ……」
薄っすらと開く目は閉じ、涙が溢れた。
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向日葵(プロフ) - すみれいんさん» 同じ文でも、何度か読むとやはり違見解が出来て、話が広がりますよね!更新の方は遅れていて本当にすみません!m(_ _)m (2020年1月11日 14時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 今更新されているところまで読んでからここに戻って1から見るとまた見方が変わっていいですよね。こう…捉え方が変わってきます!! (2020年1月6日 15時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - きのこ(em推し)さん» 返信遅れてすみません!m(_ _)m面白いと言っていただけてとても嬉しいです!応援もありがとうございます!♪( ´▽`) (2019年10月6日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 面白かったです。応援してます。続編行ってきますw (2019年10月3日 11時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - hasuki-さん» お祝い有難うございますっ!!とても嬉しいです!♪( ´▽`)夏休みに入ったので、おそらくペースがもっとあがる“かも”しれません!(あくまで“かも”です(・・;)) (2019年7月20日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
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