21話 ページ24
暫くすると、飽きたのか疲れたのか男達の暴力はピタリと止んだ。
「にしても、王女様も残酷だよなぁ〜。
気に入らないからって、金払ってまでこんな事するんだからさ。」
…本当に…王女がやっているのね……
すると髪を掴まれて、顔を上げさせられる。
「にしても、綺麗な顔してんなぁ。
俺、殺した後頭だけもらおっかなぁ〜。」
「うぇっ…。
貰ってどーすんだよ。
家に頭だけ飾るってか?」
「馬鹿言え、冗談だ。」
不吉な会話をする男達。
私ははじめ、髪を引っ張られる痛さに目を瞑っていたけど、次第に目を開く。
すると目の前に見えたのは、暗闇でも薄っすらと浮かぶ白い目だった。
_そんな役立たずでどうする‼
お前はもっと強くならねぇといけねぇんだ‼_
_やめてっ…‼
ごめんなさいっ‼ごめんなさい…‼
お父様…!_
_アッハハハハハハハッッッ_
…‼
記憶の中にある目と合致する。
『…ごめん…なさい……お父…様…』
もう…許して…
バンッッドゴッッッ‼
勢いのある音が聞こえたかと思うと、一気に周りが光り照らされる。
「…っ‼」
「んだこれっ‼」
「眩しっ…!」
ドサッ
私は、髪から手を離されて床に再び倒れたようになる。
その時、丁度頭を打った衝撃で再び意識が薄くなっていく。
そんな中で聞こえたのは男達の悲鳴。
感じたのは誰かが私を抱き上げる感覚。
見たのは、2人の人影が自分を心配そうに覗き込んでいる光景だった。
そっか…助けに来てくれたんだ……
私は、どうにか感謝を伝えようとした。
でも、声は出たのかすら分からず
そのまま意識を手離した。
シニタカッタナァ……
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向日葵(プロフ) - すみれいんさん» 同じ文でも、何度か読むとやはり違見解が出来て、話が広がりますよね!更新の方は遅れていて本当にすみません!m(_ _)m (2020年1月11日 14時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 今更新されているところまで読んでからここに戻って1から見るとまた見方が変わっていいですよね。こう…捉え方が変わってきます!! (2020年1月6日 15時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - きのこ(em推し)さん» 返信遅れてすみません!m(_ _)m面白いと言っていただけてとても嬉しいです!応援もありがとうございます!♪( ´▽`) (2019年10月6日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 面白かったです。応援してます。続編行ってきますw (2019年10月3日 11時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - hasuki-さん» お祝い有難うございますっ!!とても嬉しいです!♪( ´▽`)夏休みに入ったので、おそらくペースがもっとあがる“かも”しれません!(あくまで“かも”です(・・;)) (2019年7月20日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
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