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5話。 ページ5

俺はずっとAのこと見てきた。


大きい瞳、笑うと細くなるその目も、元から明るい触るとするりとすり抜ける髪も、たまにかすれる柔らかい声も、陶器のような色白な肌も、


その目瞳が光をうつさなくなった時も、髪の毛が傷んでボロボロな時も、かすれてダミ声しか出なかった時も、色白な肌が紫や赤黒く変化していった時も


ずっと見てた。


その綺麗な姿を見ても、汚れてしまった時も好き。



あいつはモテたいって言う。

告白されたいって言う。


嫌や、Aは俺のもん。


何があっても守ってきた、絶対誰にも渡さん。



あいつに話しかけんように仕向けるのも、告白させんように誘導するのも、誰かのもんになるAを見ることに比べたら苦やない。

やのに漏れがあった。告白の場を作ってしまった。


嫌や、Aはそんなやつ選ばんやろ?




Aに何も言わん癖にわがままなんは分かっとるし、


でも、



赤「物置、やったよな」


ほこり臭い特別棟。

暗い場所。



ドンッ

赤「っ、た」


走り去っていく後ろ姿に見覚えがある。

あれはAに告白した女



じゃあ、Aは?


赤「A?どこや」






『ーーーーっ、ーーー、ぁ、』


赤「っ、A?」




かすかに聞こえるAの声を頼りに奥へ進む。

あの女、顔は覚えたから、二度とAの前に顔出せんようにしてやる。


ガララッ

開けた扉の奥。


膝をついて体を縮こませるA。


そこからあまり記憶はない。


ただ、キスをして落ち着かせたこと、拒否されずしばらくしてAが安定したことは覚えている。



気づいたら、自分の家のベッドに、Aを抱き抱えて眠っていた。


赤「.....」


ピ、プルルルルルル


「おー、シゲどーしたん?」


赤「〇〇.....〇〇、知っとるか」


「後輩やろ?顔がいいって人気な」


赤「始末しとけ」


「その代わり、△△よろしく」


赤「おー、なぁ、お互いバレたら、どんな顔されるんやろな」















「流星」



ブツ











赤「....よぉ寝とるな、安心して、もっと寝てええよ」




俺の大事な、大事なA。

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作者名:ウサたろ | 作成日時:2021年11月25日 8時

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