君はソメイヨシノ (ページ17)

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朝

睡眠時間は非常に短かったけど、不思議とそこまで疲れてない。

朝ごはんを用意しようとキッチンに向かうと、ソファから銀髪の頭が見えた。

「おはようございます、蓮くん」

蓮「…あ、Aちゃんおはよう！」

どうやらスマホでダンス動画を見ていたらしい。

「いつも朝早いんですか？」

蓮「ううん、今日だけ早く起きちゃって！レアだよ～？」

そう言って笑う蓮くんは、すごく柔らかい雰囲気が全体から湧き出てて

少し近寄り難いのかな？と思っていたけど、全然そんなことないみたい。

蓮「Aちゃんもさっそく仕事？ここにいてくれるだけで充分癒しになるからなにもしてくれなくていいのに」

「そんな！私は住まわせてもらってる身ですし、伯父さんにも言われてますから」

蓮「そっか、でも来てくれて本当にありがとう。男だらけで正直大変なこともたくさんあると思うけど…」

「いやいや！お礼を言うのはこっちです！」

私なんかが来て絶対迷惑だって思うだろうに、そんなそぶりみんな一切見せない。

それに加えて、逆にお礼を言ってくれる蓮くんは本当に優しいんだろうな…

「改めて、これからよろしくお願いします」

蓮「うん、よろしくね。何かあったらすぐ言うんだよ！」

「はい！ありがとうございます」