＊ ページ42
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「えーっと…その………」
拓「ごめん、なんかすごい邪魔した感じが」
「いや！違うの大丈夫！瑠姫くんの王子様研究に付き合ってたというか、なんというか…」
拓「あ、そうだったんだ…」
「廊下でやるもんじゃないよね、ごめん」
拓「いや、俺が急に出てったのが悪いよ。……あのさ、ちょっと話さない？今部屋に景瑚くんもいるんやけど、よかったら」
「え、いいの？」
拓「うん、もちろん！てか俺が誘ったし」
「ありがとう、じゃあちょっとお邪魔しようかな」
.
佐「あれ！？Aじゃん！」
拓「そこで会って呼んじゃった」
佐「ナイス拓実！どうぞどうぞ」
「すみません、お邪魔します」
景瑚くんはベッドにゴロゴロしていたけど、私が部屋に入った途端に勢いよく飛び起きてくれた。
拓「てか、俺が話したくて呼んだから景瑚くんあんまり変なこと言わんでね？」
佐「えー、こうしてるのもだめ？」
「きゃっ…！？」
少し嫌な予感が当たってしまって、案の定後ろから景瑚くんに抱きしめられてしまった。
少しの間沈黙が流れる。
拓「………まじで嫌や」
「あ、あの………」
佐「…ごめん、ちょっと外出てくる。Aゆっくりしてってね♪」
「あ………」
なんだか微妙な空気の中、景瑚くんは出て行ってしまった。
「拓実くん…？」
拓「…ごめんな。景瑚くん、俺のことからかってるんやと思う。自分も余裕ないのに、人のことからかう気力だけ有り余って」
「え？」
拓「いや、なんでもない。いつものことだから気にしないでいいよ」
まあ確かに、景瑚くんがあんな風にするのはいつも通りだけど…
拓実くんの言ってることがよくわからなくて、少し戸惑う。
でも私が考えたところでなにも変わらないし、今は目の前に拓実くんがいるんだから変なこと考えるのはよそう。
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作者名：ならみ | 作成日時：2020年4月10日 21時
