第64話 ページ19
加州side
和泉守「今此処に居る俺たちは刀剣の付喪神だ」
永倉「つくもがみ?」
堀川「物に憑く妖怪の類ですよ。そして、これが本体です」
厳しい顔付きをしていた堀川が見せた本体に堀川の持ち主である土方さんは先程のように目を大きく見開いて…
それに倣って俺たちもそれぞれ本体を見せていく。
俺たちの本体が本物であることは彼らなら見ただけで分かるだろう。
贋作でもただの作り物でもない俺たちの本体は彼らの手元にあるモノと同じ。
その付喪神が俺たちというのは普通の人間なら信じられないけど、これが事実なんだから仕方ない。
加州「池田屋事件で俺は折れたからその後のことは知らないけど、安定、和泉守、堀川、長曾根さんはこれから先の新選組の結末を知ってる」
大和守「まだ刀だった頃から僕たちは君たちを見てきたからね」
近藤「…君たちが俺たちの刀ということは信じよう。だが、付喪神だということは…」
長曽袮「信じられないか?付喪神は物に憑く妖怪の類だが、神の末席だ。神は嘘を吐かない。だが、どうしても信じられないと言うなら実際に見せた方がいいな」
長曽袮さんの視線が俺たちに移され、何を言いたいのか分かった俺たちは頷き…
瞳を閉じて戻るように自分で念じれば、俺たちの周りを桜が舞い散り、それと同時にその場に座っていた俺たちは本体に戻った。
本体に戻ったけど、普通に刀から彼らの様子が見られるから今の様子は分かる。
もう一度、瞳を閉じて顕現出来るように念じれば中にある理玖さんの神気と霊力が組み直され、意識が刀の外へと引かれていく。
戻った時と同様に辺りに桜が舞い、刀剣から俺たちは自分たちで顕現した。
堀川「これで分かったですか?僕たちは刀剣の付喪神で、今のように本体に戻ることも出来ます。ですが、本来、この肉の身体を保ったまま顕現する時は近くに審神者という主の霊力が感じられないと出来ません」
原田「でも、今さっきその顕現とやらをやってたよな?」
和泉守「それは俺たちの主が特殊でな、近くに居なくてもこうして自分たちで顕現出来るようにされてる」
長曽袮「俺たちはその主にお願いして、まだアンタたちが生きるこの時代に連れて来て貰ったんだ」
土方「何故そのようなことをお願いしたんだ」
和泉守「そりゃ、もう一度アンタらに会いたかったからに決まってるだろ?この先の未来、俺たちは付喪神として顕現されてもアンタらは生きていない」
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ふー - 重要なお知らせを開いてもないのですがどうしたらいいですか?何回も読んでしまいます❤️ (2021年12月4日 20時) (レス) @page28 id: eeeb0ed6b6 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫1117(プロフ) - 理玖さんの小説とても面白いです!…そこで、リクエストしたいんですけど[テニプリ]の小説リクエストしたいです!高校は立海で!突然すみません!! (2019年9月22日 11時) (レス) id: 553a215cd8 (このIDを非表示/違反報告)
ノクト - 理玖さん、いつも面白い作品有り難うございます。俺は一人っ子ですが、アレルギーで色々言われる事があるので、家族に言われる嫌味さ?見たいな事は分かります。でも頑張って下さい!応援してます。後、俺は女です。 (2018年4月26日 1時) (レス) id: 0d55308d0a (このIDを非表示/違反報告)
理玖(元海斗)(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます (2017年11月20日 21時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - ゆっくりでもいいから頑張ってね(⌒▽⌒) (2017年11月20日 16時) (レス) id: 55dc620b05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理玖(元海斗) | 作成日時:2017年7月12日 14時