第59話 ページ14
加州side
顔を俯かせるのは隣に居る安定も同じで…
だけど、そんな俺たちの頭に理玖さんは手を乗せて優しく撫でてくれる。
「お前らは本当に新選組のヤツらが大好きなんだな」
大和守「理玖さん、あの人たちのこと知ってるの?」
「あぁ、アイツらだけじゃなくて此処に居る刀剣たちの最初の主のことは皆知ってるよ。新選組のヤツらは誠を掲げながらどんなに苦しくても常に前を歩き続けてた。人間は嫌いだが、俺もアイツらは気に入ってたからな。アイツら以上に強い志を持つ武士は居ねぇと思うぜ」
加州「うん、俺もそう思う」
「そう言えば、新選組に居た純血の鬼の女…」
大和守「もしかして、雪村千鶴ちゃんのこと?」
「アイツ、土方歳三と結ばれたんだよな」
あ、やっぱり千鶴ちゃん、土方さんと結ばれたんだ。
確かに和泉守から千鶴ちゃんは土方さんのことが好きだったってことは前に聞いてたけど…
でも、正直の話、よくあの鬼の副長のことを好きになったなぁって思ったんだよね。
てっきり、斎藤くんとか平助とかだと思ってたけど…
これを和泉守に言ったら絶対に怒られるから言わないけど。
俺の思ってることが分かってるのか、理玖さんと安定も苦笑を零している。
「さて、それはそうと…お前らに会わせてやるよ、新選組のヤツらに」
加州「え?でも、そんなことしたら歴史が…」
「んなこと、お前らが心配する必要はねぇよ。お前らが関わった歴史は俺が修正しておく。で、どうする?」
大和守「僕は会いたい…きっと、会うのはこれが最後になるかも知れないから」
加州「俺も。一目だけでいいから会いたい」
「ん、よく言った。期間は一週間だ。一週間後に迎えに行くから–––行ってこい」
理玖さんがパチンと指を鳴らしたと同時に眩い光が俺と安定を包み込み…
あまりの眩しさに咄嗟に目を閉じ、光が収まる頃に恐る恐る目を開けた。
目を開けた俺たちの視界に飛び込んで来たのは何度も見たことがある京の町で…
出陣の時に池田屋の記憶で京に行く時があるけど、今俺たちが居る京の町はその時は違う。
何処か懐かしさを感じさせる風景や町並みに無意識に涙が溢れて来そうになる。
あぁ、俺たちは本当に過去の京に来たんだ…
大和守「本当に来たんだ…」
加州「みたいだね。でも、俺たちが来たのっていつなんだ?」
今、京の町は夜の帳が降りてるけど、いつの年に来たのか分からない。
すると、遠くから聞き覚えのある声の悲鳴が聞こえて来た。
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ふー - 重要なお知らせを開いてもないのですがどうしたらいいですか?何回も読んでしまいます❤️ (2021年12月4日 20時) (レス) @page28 id: eeeb0ed6b6 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫1117(プロフ) - 理玖さんの小説とても面白いです!…そこで、リクエストしたいんですけど[テニプリ]の小説リクエストしたいです!高校は立海で!突然すみません!! (2019年9月22日 11時) (レス) id: 553a215cd8 (このIDを非表示/違反報告)
ノクト - 理玖さん、いつも面白い作品有り難うございます。俺は一人っ子ですが、アレルギーで色々言われる事があるので、家族に言われる嫌味さ?見たいな事は分かります。でも頑張って下さい!応援してます。後、俺は女です。 (2018年4月26日 1時) (レス) id: 0d55308d0a (このIDを非表示/違反報告)
理玖(元海斗)(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます (2017年11月20日 21時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - ゆっくりでもいいから頑張ってね(⌒▽⌒) (2017年11月20日 16時) (レス) id: 55dc620b05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理玖(元海斗) | 作成日時:2017年7月12日 14時